老後は思ったより長い?!元気なうちに備えておきたいこと
「人生100年」と考えれば、老後は思いのほか長いものです。「自分のことは自分で」「子どもに迷惑をかけたくない」と考えているシニアは多くいますが、実際に入院や介護などに直面した際には、子どもなど家族に負担を掛けざるを得なかったり、自分の希望とは違う選択を押し付けられてしまうケースもあります。
入院したり、介護が必要になったら? 配偶者が亡くなり一人暮らしになったら? 今の住まいにずっと住めるか? 老後資金はどのくらい必要? 相続やお墓で家族に苦労をかけないか?――
本書は、長い老後を自分らしく過ごすために、「入院」「お金」「介護」「配偶者の死」「住まう場」「最期の準備」のテ―マにわけ、知っておきたい情報をわかりやすく紹介します。
ある日突然、道で倒れたら?入院したら?
例えば、1人で外出しているときに、道で倒れ、救急搬送されたらどうなるでしょう?
まず行われるのが、身元確認と家族への連絡です。さらに、入院や手術をすることになれば、家族が身元保証人になり、保証金を支払い、医師からの病状説明に同席する必要がでてくるかもしれません。
入院中の衣類の洗濯や、家のことをやるのは誰? 退院後の療養生活は?
元気なうちに知識を得て準備をしておけば、いざという時に自分も家族も慌てずにすむでしょう。
■著者について
太田 差惠子(おおた さえこ)
介護・暮らしジャーナリスト
京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。取材活動より得た豊富な事例をもとに、「遠距離介護」「仕事と介護の両立」「介護とお金」などの視点でさまざまなメディアを通して情報を発信する。企業、組合、行政での講演実績も多数。AFP(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定)資格も持つ。1996年、親世代と離れて暮らす子世代の情報交換の場として「離れて暮らす親のケアを考える会パオッコ」を立ち上げ、2005年に法人化。現理事長。主な著書に、『遠距離介護』(岩波書店)、『親が倒れた! 親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第2版』『高齢者施設 お金・選び方・入居の流れがわかる本 第2版』(ともに翔泳社)、『マンガで知る! 初めての介護』『親の介護には親のお金を使おう!』(ともに集英社)、『親の介護で自滅しない選択』(日本経済新聞出版社)などがある。2012年、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科修士課程修了(社会デザイン学修士)。
■目次(抜粋)
第1章●入院
・ある日突然、道で倒れたら?
・「身元保証」を子に頼れない、頼りたくない…
・配偶者の緊急入院!家事は?付き添いは?
・完治していないのに退院、どうしよう!?
・退院後の世話を巡って子どもたちが喧嘩!
第2章●お金
・今後の暮らしにかけられるお金は?
・自宅を貸して老人ホームの月々費用にあてたい
・子と同居したら医療費や介護費用が高額に?
・子から「孫の教育資金援助」を頼まれた
・子どもが離婚して、養育費の保証人を頼まれた
第3章●介護
・子どもには「世話にならない」と言ってたけど…
・ヘルパーさんに「ついで」を頼んだら断られた…
・「仲の良い子」と「折り合いの悪い子」がいる
・子が介護のために「仕事を辞める」と言っている
・トイレ介助、入浴介助が必要になったら誰に頼む?
第4章●配偶者の死
・配偶者が亡くなり「一人暮らし」を実感
・配偶者の遺品整理で子どもと喧嘩に…
・「心配だから」と無職の子が住み着いた
・夫の死後は、夫の親族とかかわりたくない!
・再婚を考えているけど、子の反応が心配…
第5章●住まう場
・老後の田舎移住、海外移住はアリ?
・事故も心配だけど、免許の返納はまだ…
・子からの同居の申し出を断ったけれど…
・子どもが施設入居を強硬にすすめてくる
・入居した高齢者施設が倒産してしまった!?
・年金額が少なくても入れる施設はある?
第6章●最期の準備
・「延命措置」について家族で意見が対立
・死後の手続きに必要な書類が見つからない!
・家族に見せたくないものを整理したい
・子どもがやたらと「断捨離して」と言ってくる…
・管理が大変なお墓、自分たちの代でどうにかしたい
■書籍情報
『子どもに迷惑をかけない・かけられない!60代からの介護・お金・暮らし』
著者:太田 差惠子
発売日:2021年3月15日
定価:1,400円(税別)
判型:A5 ・200ページ
ISBN:9784798166612
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