辛くて暗い介護の中に少しでも笑えることや希望を見出したい、という阿川さんの想いから執筆された本作。
ご自身のお母様の介護中にあった実体験をふんだんに盛り込んで、母と娘の変わりゆく関係をユーモアと人情で描き出しています。
さらに、本作の主人公はフードコーディネーター。美味しそうな料理シーンがたくさん出てきます。
ぜひ、くすっと笑いながらお腹を空かせて、最後にはほろりとする感動を味わってください。
あらすじ
結婚十年で離婚し、老父母の暮らす実家に戻った香子。フードコーディネーターとしての新たな人生を歩み出した矢先、母・琴子に認知症の症状が現れはじめる。弟夫婦は頼りにならず、仕事と介護を両立させようと覚悟を決めるが……。
著者紹介 阿川佐和子(あがわ さわこ)
1953年東京都生まれ。慶應義塾大学卒。報道番組のキャスターを務めた後に渡米。帰国後、エッセイスト、小説家として活躍。99年に檀ふみ氏との往復エッセイ『ああ言えばこう食う』で講談社エッセイ賞、2000年『ウメ子』で坪田譲治文学賞、08年『婚約のあとで』で島清恋愛文学賞を受賞。12年に刊行した新書『聞く力 心をひらく35のヒント』は170万部を突破する大ベストセラーに。14年に菊池寛賞、18年に橋田賞受賞。
書誌情報
発売:2018年9月28日(金)※電子書籍同日配信
定価:本体1,500円+税
装丁:大久保伸子
装画:木野聡子
頁数:392頁
体裁:四六判並製
発行:株式会社KADOKAWA
(グッドライフシニア編集部)