緩和(かんわ)ケアとは、ガンなどの生命を脅かす病に関する問題に直面している患者とその家族に対して、苦痛を予防、和らげるケアです。
痛みなどの身体的な症状や病気の進行への不安などの精神的な苦痛、お金や家族などの社会的な不安などに早期に対応し、患者や家族のより良いQOL(生活の質、人生の質)の実現を目的としています。
1970年代にカナダで提唱されました。
「緩和ケア」と聞くと、末期の患者を対象にしたものというイメージを持つ人が多いですが、それは「ターミナルケア」のことです。
緩和ケアは、治療の初期から必要に応じて受けられるべきものとされており、この理解のひろがりが求められています。
緩和ケアは、さまざまな場所や方法で受けられます。
入院・通院では、緩和ケア病棟や緩和ケア外来において、専門知識をもつ医師などによって支援を受けることができます。
また一般病棟では、担当の医師や看護師、ほかの専門職から必要に応じて支援を受けることもあります。
近年では、自宅に通って緩和ケアを行う医療者も増えており、昔よりも緩和ケアを自宅で受けやすくなっています。
(グッドライフシニア編集部)