グリーフケアとは、「遺族ケア」とも呼ばれ、遺族に対する心のケアのことをいいます。
英語の「グリーフ(Grief)」は、悲嘆や深い悲しみを意味します。
人は、親や配偶者、きょうだい、子どもなど、ともに濃密な時間を過ごしてきたかけがえのない人との死別に、深く、大きな悲しみをともないます。
そのようなグリーフを抱えた遺族に対して、その悲しみを認めて受け止め、寄り添い、希望をもって前を向けるよう支援することがグリーフケアとなります。
「与える」のではなく、「寄り添う」姿勢が大切だとされており、決まった手順や方法があるわけではなく、遺族の悲しみを癒す行為の総称をいいます。
グリーフケアの概念は、1960年代にアメリカで生まれ、日本では2005年に起こった福知山線脱線事故を機にその重要性が認識され、ひろまったとされています。
核家族化や地域のつながりの希薄化が進むなか、医療や介護の現場だけでなく、学校などの教育の場や葬儀の場など、さまざまな場でのグリーフケアが求められています。
(グッドライフシニア編集部)