年齢を重ねるにつれて、体力や視力が低下し、以前は簡単にできていたことが負担に感じることが増えてきます。
そんな中、シニア世代にとっての収納は、若い世代のようなお洒落さよりも、安全で快適に過ごせる環境づくりが大切です。
今回は、シニアにおすすめの簡単で役立つ収納アイデア12選をご紹介します。
シニアにおすすめの収納術12選
①手の届きやすい高さに収納
知らず知らずのうちに、いつも使っている物を高い場所に収納していることがあります。普段使う物は、あまり高い場所に置くと転倒のリスクが高まるため危険です。
普段使いの物は手の届きやすい腰から胸までの高さ(ゴールデンゾーン)に置き、あまり使わない物は、それ以外の場所に収納すると使いやすくなります。
②キャスター付きの収納を使う
収納ボックスを購入する際は、キャスター付きのものがおすすめです。
移動が簡単で掃除がしやすく、シニア世代にとっては体力的な負担を軽減できます。急な来客時にも簡単に移動させて片付けられるのも便利です。
③ラベルを活用して整理
整理はしたけれど何がどこにあるのか、さっぱり分からなくなってしまう事はよくあるケースです。
こんな時は、ラベルを使うことで物の所在が一目でわかり、探しやすくなります。
余裕があれば収納した物の写真を撮って、貼り付けておく方法もあります。中身を変えた時は、ラベルも貼り替えましょう。
④すべてを見える化する
見えない物は忘れられる傾向にあるので、よく使う物は目につく所に置きましょう。
また、収納ケースや引き出しを買う場合は、透明な物を選ぶようにすると中身が確認できて便利です。
その他、使っていない壁一面にハンガーバーを取り付けて、コートや帽子・バッグなど一式セットしておくのも良い方法です。
⑤よく使うものを手前に配置
「いつも使う物は手前に収納する」これは収納の基本です。
言葉にするとあたり前のことですが、気付かずに、いつも使う物が奥の方にしまわれていることがよくあるので、一度見直してみましょう。
⑥押し入れの有効活用
押し入れはスペースが広いがゆえ、奥に置いた物を使わなくなることがよくあります。
有効活用する方法として、洋服ラックを置いたり、手前に引き出しを配置して普段使いにし、後ろや天袋には普段使わない物を置く方法があります。
なお、天袋は高い位置にあるので、万が一落下しても大丈夫なように軽量の物を置く工夫が大切です。
⑦引き出しタイプの収納を使う
積み重ねるタイプの衣装ケースは、中が確認しづらいため、中身の確認しやすい引き出しを使う事もポイントです。
引き出しのサイズは肘くらいの長さがベストです。あまり引き出しが長いと奥の物が取りづらく、散乱して物が無くなる原因になります。
⑧シンク下に食品を置かない
シンク下は水道の湿気が溜まりやすく、カビも発生しやすい環境です。また、万が一水道の故障時などには水浸しになってしまう危険があります。
シンク下には、湿度の影響を受けない食器や鍋などの調理器具を置く様にすると安心です。
⑨使う場所の近くに収納
何度片付けても、なぜか散らかってしまう物があります。その場合は、使う場所の近くに収納することで解決できることがあります。
例えば、化粧品など洗面所でメイクをすることが多ければ、洗面所にメイク道具を置くなど、使う場所を考えて置いておきましょう。
⑩小物は壁にかける
よく無くしてしまう小物の代表に、照明やエアコンのリモコンがあげられます。たいてい服や新聞などに埋もれていることがあります。そのような事態を防ぐために、座っている場所の近くの壁にリモコンをセットするのが賢明です。
また、壁にリモコンを取り付けると移動が大変という場合は、A3サイズのボードにリモコンを取り付けて、座っている場所の近くに置いておく方法もあります。
⑪コンセントは動線を避ける
シニア世代の方のお宅にお邪魔すると、コンセントにつまずきそうになる事があります。
基本的にコンセントは、歩かない場所に設置すると良いでしょう。どうしても電源の位置的に難しい場合などは、延長コードなどを使いフックで固定して、壁を這わせるように設置するのも一案です。
⑫細かく仕切り過ぎない
整理した状態が続かない原因の一つに、細かく仕切りすぎる事があげられます。あまり細かく仕切りすぎると、片付けるのが面倒で散らかり始めます。大雑把でもいいので、散らからない工夫が大切です。
例えば、ハンカチと靴下は「小物」という大きな分類でも良いので、一つの場所に収納し使いやすい環境を整えます。
番外編(床下収納・物置)
①床下収納に食品を置かない
床下収納は一見とても便利そうですが、重いフタを開ける動作がシニア世代には大変な作業です。
また、湿気や白アリ駆除の薬を撒いている床下に食品を置くのは、衛生上好ましくありません。
床下収納に保管するとしたら、普段あまり使わない物や食品以外の物を保管しておくのが賢明です。
②外の物置に食品や衛生用品を置かない
買い置きした紙おむつや食品を物置に置いているお宅を、たまに見かけますがあまり好ましい状態ではありません。
外の物置は害虫の住処であったり、カビや埃の温床だったりするため、いざ使おうと思った時には使える状態でない事があります。
外の物置には、外で使う園芸用品や洗車道具などを置くことがベストです。
まとめ
「片付け」と聞くと大変そうに感じて尻込みしそうですが、「安全で快適な生活を実現する作業」と考えると気が楽になります。
シニア世代の収納は「探し物をしない」ことと「安全に過ごす」この2点を抑えるだけで充分です。見栄えは後回しでも構いません。
収納アイテムを購入するときは、張り切ってたくさん買うのではなく、少しずつ必要なものを増やしていくのがベストです。
そして、使わない物は思い切って捨てるか、普段使わない部屋や場所に収納しましょう。まずは、いつもいる部屋がくつろぎの空間になることが重要です。
「安全に生活するためにはどうすればいい?」「探し物をしないためにはどうすればいい?」という視点で整理の基本に立ち返ってみると、片付けは簡単に感じられるはずです。
快適で楽しい生活のために、少しだけ収納を工夫してみることをおすすめします。
(グッドライフシニア編集部 加藤)
関連記事
■親の家を片付ける「親家片(おやかた)」とは?3つの方法で人生の整理整頓をしよう!
■あなたにとって本当に必要なものとは?断捨離するならこの4冊!
■「グランドマストシリーズ」その魅力とは?2024年10月4日