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【書籍】101歳のベストセラー作家・佐藤愛子の最新作『老いはヤケクソ』


2025年3月7日に株式会社リベラル社から、101歳のベストセラー作家・佐藤愛子さんの最新作『老いはヤケクソ』が全国の書店・オンライン書店にて重版発売されました。

著者が老いの境地、老いと体当たりで奮闘する日々が語り下ろしで収録されています。笑って共感して、年をとるのが楽しみになる一冊ですよ。
 

『老いはヤケクソ』おすすめポイント

映画公開された『九十歳。何がめでたい』が第48回日本アカデミー賞(2025年)の優秀主演女優賞を草笛光子さん、優秀脚本賞を大島里美さんが受賞。今、話題沸騰中です。ご自宅の映画ロケハンの様子や、縁のある俳優・唐沢寿明さん、過去作品の映画化についても本書で語っています。

一〇〇歳の愛子センセイの最新語り下ろし。インタビューで語った老いの境地、一番幸せで懐かしい時代。家族や相棒たちのエッセイ、過去の受賞作まで。波乱万丈の人生を振り返りつつ、いまの心境を語ってくれた、心に染みる言葉の宝石箱。 佐藤愛子さんの愛した世界が一冊で味わえます。
 

◆本書の主な内容

第1章 「百嫗」の心境 一〇〇歳インタビュー①
・世間に文句をいう資格がなくなった
・「百嫗(ひゃくおうな)」という言葉は特権
・庭の桜も立派なおばあさんになりまして
・四〇代から整体のおかげで医者いらず など
第2章 老いはヤケクソ 一〇〇歳インタビュー②
・真面目に老いていたらやりきれない
・携帯電話は切ってしまって放置状態
・占い師から「結婚生活は破綻する」といわれていた など
第3章 「我慢しない」が信条 一〇〇歳インタビュー③
・自然体で生きるのは楽
・好きなことをやっていれば元気になる
・こうして座ってりゃ勝手に死んでいくんだろう など
第4章 愛すべき相棒たち
・父・佐藤紅緑
・兄・サトウハチロー
・遠藤周作 など
第5章 物書きの境地
・小説を書きはじめる
・『ソクラテスの妻』男性攻撃がメシの種に
・『戦いすんで日は暮れて』直木賞、素直に喜べず など
佐藤愛子年表

◆佐藤愛子さんより
気がつけば一〇〇歳になっていた。そこには戦争があったり、離婚をしたり、借金を背負ったりね、人から見ればほんとうに苦労の連続だと思われるかもしれないんですけど。それを笑い飛ばして、明るく楽観的に生きてきたって、いろんなところに書いてきた。二度の結婚の不幸が私を鍛えてくれた。だから結婚を後悔したことはないの。(中略)

ありのままを人に見せることができるのは楽ですよ。相手もありのままに話してくだされば、私もありのままで対すればいい。昔の自分と比べたところで、これがいまの私だからしょうがない、許してくださいと。年寄りっていうのは、だいたいそういうふうに、許してもらうよりしょうがないわと、どこかで思っていますよ。どう思われてもかまわないって。自然体で生きるっていうのは楽ですよ。(本文より)

◆杉山桃子さん(佐藤愛子さんの孫)より
本著は佐藤愛子の最後の言葉と言っていいだろう。子どもの頃の、今はない昭和の初めの日本の風景、戦争の無力感、借金の苦労とそれを乗り越えた先の平穏……。祖母にとっては世界の片隅に記しておきたい最後の記憶たちである。これらの記憶を紡つむげる人間はもうかなり少なくなってしまった。百嫗の最後の言葉として、これらの言葉をここに残しておくことは、これからを生きる我々現代人にとっても価値のあることだと私は思っている。(「はじめに」に代えてより)

書籍情報
『老いはヤケクソ』
著者:佐藤愛子
発売日:2025年1月24日
定価:1,540円(税込)

佐藤愛子
1923年大阪府生まれ。甲南高等女学校卒業。69年『戦いすんで日が暮れて』で第61回直木賞、79年『幸福の絵』で第18回女流文学賞、2000年『血脈』の完成により第48回菊池寛賞、15年『晩鐘』で第25回紫式部文学賞を受賞。17年旭日小綬章を受章。

(グッドライフシニア編集部)

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