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放っておくと危ない!高齢者の高血圧|症状や対策について解説

高血圧

「高血圧」という言葉、よく耳にしますよね。何となく危ないものだとわかってはいても、ありふれた病名で放置してしまいがち。

しかし本当は、脳血管や心臓の病気につながる危険性がある、決して甘く見てはいけない生活習慣病なのです。

今回はそんな高血圧のなかでも、特に高齢者の方に気を付けてほしいポイントをご紹介していきます。正しい知識と予防法を確認し、健やかに毎日を過ごしていきましょう。
 

 

1.高血圧(高血圧症)とは

血圧には上と下の2種類の数値があります。上の血圧は心臓が収縮して血液を送り出す際の数値で「収縮期血圧」、下の血圧は心臓が拡張したときの数値で「拡張期血圧」と言います。

収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上になると「高血圧症」と診断されます。

高血圧になる主な原因は、塩分の摂り過ぎや肥満、喫煙、ストレスやなどですが、高齢者の約3分の2が高血圧と言われており、知らず知らずのうちに患っていることも少なくありません。

血圧は常に変動しているため、診断は一度だけの測定値で決まるものではありません。自宅でもこまめに測定し、日々の数値を記録しておくと診断がスムーズになりますよ。
 

2.高齢者高血圧の特徴と対策

高齢者の高血圧対策では、若年・中年層とは異なる特有の症状を押さえておくことが大切です。

収縮期血圧(上の血圧)が高くなりやすい

高齢者は血管の弾力性が低下し血流が悪くなることから、血管壁にかかる圧力(収縮期血圧)が高くなる傾向があります。

基準値の140mmHgを大きく上回る数値を見ると驚いてしまいますが、薬で急激に血圧を下げることは返って危険な場合も多く、塩分摂取や飲酒・喫煙などの生活習慣の見直しから治療を行うケースが多いです。

医師と相談し、生活指導を守ってしっかりと改善していきましょう。
 

血圧降下剤でめまいを起こすことがある

本来、脳は血圧の影響をあまり受けずに一定の血液量を保つ機能を持っています。 

しかし高齢になるとこの機能が低下するため、脳に血液を送るためにある程度の血圧を維持する必要が出てきます。

そんなときに血圧降下剤を飲んでしまうと脳の血流量が減ってしまい、めまいや立ちくらみ、脳梗塞などを引き起こす危険性も

本人だけでなく周囲の方も注意して観察し、症状がある場合には医師に相談するようにして下さい。
 

血圧のリズムが乱れやすい

血圧は一般的に朝から日中が高く、夜間に低くなりますが、高齢者の方はこうしたリズムが崩れやすいのが特徴です。

夜なのに数値が高い「夜間高血圧」や、早朝に急激に血圧が上がる「早朝高血圧」などが見られます。この状態を知らずに放置していると、心臓や血管に負担がかかり、脳卒中や心臓病のリスクが高まります。

家庭でも血圧の記録を取り、リズムを確認するようにしましょう。
 

白衣高血圧の方も多い

家庭で測定すると正常なのに、診察室で測ると高血圧になるといった症状を「白衣高血圧」と言います。

高数値が持続する通常の高血圧に比べ良性と思われがちですが、臓器障害や循環器病が起こりやすいという報告もあり、注意が必要です。

家庭での血圧記録を欠かさず、当該傾向が見られる場合には医師に相談して下さい。


■次は日常での注意点を解説します。

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