今日はコメンテーター、エッセイストとして活躍し、安藤和津さん著書の“介護後”うつ 「透明な箱」脱出までの13年間のご紹介です。
映画監督の長女桃子さん、女優の二女サクラさんという才能あふれるお二人を育てた母としても注目を浴びています。
しかし、実母の介護中に始まり、つい昨年末まで、13年もの間、介護うつ・介護後うつに苦しめられていた。
勇気をくれる、うつからの再生と、家族愛のドキュメント。
2人の愛娘の子育て中、最も頼りにしていた母。
ところが、ある時期から始まった別人のような異常な短気や、奇行の数々。
一時は憎しみまで覚えるが、実はその原因が重い脳腫瘍のせいだと判明。自責の念にかられ、自宅介護では完璧以上を目指して頑張ってしまうことに。
先が見えない介護トンネルの先で待ち構えていたのは、すべての感情を奪う「透明な箱」だった。
コメンテーターなのに喋れない、主婦なのに料理ができない、人間なのに笑えない……やがて、庭の木に誘われて死を思うところまで悪化。
それでも自宅介護をつらぬき、母を満足いく形で見送ったが、介護が終わっても、むなしさが止まらない、元の自分に戻れない日々は続く……。
昨年末まで介護後うつの当事者だった著者が、苦悩の日々と再生のヒントを包み隠さず綴ったドキュメント。
「”介護後”うつ 『透明な箱』脱出までの13年間」
光文社 10月18日発売 1300円+税
(グッドライフシニア編集部)