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LDL(悪玉)コレステロール値を下げる食事|管理栄養士が「食べ方・置き換え」を解説

LDLコレステロールを下げる食事

LDL(悪玉)コレステロール値が高いと言われると、「厳しい食事制限が必要?」「好きなものはもう我慢?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。

しかし、対策の基本は「やめる」よりも「替える」こと。食べ方や選び方を少し工夫するだけで、無理なく改善を目指せます。

今回はLDLコレステロール値が高くなりやすい食習慣の特徴や、3つの食べ方のポイント、今日から実践できる置き換え例を管理栄養士がわかりやすく解説します。

 

LDLコレステロール対策は「置き換え」で決まる

LDLコレステロール値が高くなる背景はさまざまありますが、原因のひとつに脂質の種類の偏りがあります。

脂身の多い肉やバター、乳製品、菓子類などに偏った食事では、LDLコレステロール値を上げやすい飽和脂肪酸を摂りすぎてしまいます。

とはいえ、これらをすべてやめる必要はありません。まずは「少し控えめに」からはじめて、魚・大豆製品・食物繊維を増やす方向へ、少しずつシフトしていくことがポイントです。

無理にゼロにしようとすると、ストレスになって長続きしない場合もあります。自分の生活スタイルに合わせて、続けられる範囲で取り組みましょう。

なお、持病がある方や服薬中の方は、必ず主治医の指示を優先してください。
 

LDLコレステロール値が高くなりやすい食べ方

LDLコレステロール値は、飽和脂肪酸の摂りすぎ、脂質の過剰摂取、肥満、食物繊維不足などが重なることで高くなりやすくなります。

下記は、特にLDLコレステロール値が高くなりやすい食べ方です。当てはまるものがないか、チェックしてみましょう。

LDLコレステロール値が高くなりやすい食べ方

□魚料理よりも肉料理が多い
□揚げ物を週に3回以上食べる
□脂身の多い肉(バラ肉・カルビなど)をよく食べる
□ウインナー・ベーコンなどの肉加工品を毎日のように食べる
□バター・マーガリン・チーズはたっぷり使う
□甘い飲み物・菓子パン・お菓子をほぼ毎日食べる
□お腹いっぱいになるまで食べる
□野菜・きのこが不足気味である

当てはまる項目が多いほど、見直したいポイントも増えていきます。

ただし、どれも「絶対に食べてはいけない」というものではありません。大切なのは頻度と量のバランスです。
 

LDLコレステロール対策の食べ方のポイント3つ

LDLコレステロールを下げる食事2

LDLコレステロール対策のポイントは大きく3つあります。これらを実践すると、飽和脂肪酸を減らしたり、カロリーの過剰摂取を防いで肥満の解消につながったりし、LDLコレステロール値の改善を目指せます。

どのような食べ方か、詳しく見てみましょう。

1.主菜を置き換える

主菜で肉(特に脂っこい肉)が多い方は、青魚・脂質の少ない肉・大豆・大豆製品に置き換えましょう。

青魚に含まれるオメガ3系脂肪酸は、脂質のバランスを改善したり、心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患のリスクを低下させたりする働きなどが報告されています。

青魚の中でも、サバ・イワシ・サンマ・マグロ(脂身)・ブリなどの脂身の多い魚がおすすめです。手軽に取り入れるなら、サバ・イワシ・サンマは缶詰で。マグロやブリなどはお刺身にするとよいでしょう。

また大豆や大豆製品は脂質をカットしながら、食物繊維が摂れるのが魅力です。納豆や豆腐、大豆などを積極的に増やしましょう。

最近では、肉のような食感や風味を楽しめる「大豆ミート」も人気です。肉の代わりに取り入れると、満足感を高めながらLDLコレステロール対策ができるでしょう。

むくみ対策にも効果が期待できる蒸し大豆のサラダレシピはこちらでご紹介しています。
むくみ解消・高血圧予防に!「蒸し大豆の彩りサラダ」

2. 食物繊維を増やす

食物繊維はコレステロールや脂質の吸収を妨げたり、コレステロールが材料となる胆汁酸の合成を促してコレステロール値を低下させたりするなど、うれしい効果が期待できます。野菜たっぷりを心掛けて、野菜不足解消を目指しましょう。

また、ヘルシーな主食として人気の高い「オートミール」もおすすめです。オートミールには水溶性食物繊維が豊富であり、摂取によりLDLコレステロール値の低下が期待できます。

オートミールはシリアルのように食べるだけでなく、リゾットやチャーハンなどにアレンジしやすく、朝食や間食に手軽に取り入れられますよ。

オートミールを使った簡単炒飯のレシピはこちらでご紹介しています。
血糖値対策に!話題の「オートミール」で作る炒飯

3.油は「使い方」がポイント

油は完全に避ける必要はありませんが、食事全体の油の量を減らせるよう「使い方」も意識してみましょう。

・「揚げる」→「焼く」「蒸す」「煮る」
・ドレッシングやマヨネーズ→ノンオイルやカロリーハーフタイプにする

こうした小さな工夫が、脂質の摂りすぎを防ぎます。
 

すぐできる「置き換え」の例

先ほどの食べ方を具体的に実践するために、具体例を紹介します。主菜を変えたり、野菜を足したりするだけで、グッと変わりますよ。

朝食

・ベーコン・ソーセージ → 豆腐・ゆで卵・蒸し鶏
・菓子パン → おにぎり+具だくさん汁/ヨーグルト+果物+ナッツ少量

昼食・夕食

・トンカツ・天ぷら定食 → 焼き魚定食/刺身定食+小鉢
・こってり麺+チャーハン → そば+冷奴+海藻サラダ

間食

・スナック菓子 → 炒り大豆/素焼きナッツ(20g程度)
・洋菓子・和菓子 → オートミール/ヨーグルト/果物/さつまいも
 

まとめ

LDLコレステロール対策は、食事や運動などの生活習慣の見直しが基本です。無理なくできる取り組みを見つけて、少しずつ積み重ねていきましょう。

参考:一般社団法人日本動脈硬化学会 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版


広田千尋筆者:広田千尋
管理栄養士。保健センターや病院に勤務し、生活習慣病予防や低栄養予防など、中高年から高齢者の栄養サポートに従事する。現在はフリーランスとして独立し、食や栄養に関するコラム執筆や、身近にある材料でおいしく健康になれるレシピ作成などの活動を行っている。

 

広田千尋のお料理レシピ