老いた親のためにつくりおき=「親つく」を届ける中高年の子どもが激増
全国民の1/3が2014年には65歳以上になると試算される超高齢社会となる日本。独居老人は600万人を超えていると言われています。
独居は老人の孤食につながり、その弊害として「ばっかり食べ」「栄養失調」「食欲不振」などが指摘されています。
料理研究家として活躍する傍ら、大阪の実家、千葉の義理の親に20余年「親つく」を届け続けてきました林幸子さん。
著書『介護じゃないけどやっぱり心配だから 親に作って届けたい つくりおき』の中には、離れた親に届けられるつくりおきレシピや親が気軽に食べれる工夫が満載。
老いた親は、体力も落ち、食欲そのものが低下している現実
・保存容器のふたを開けることがままならない、
・洗い物が面倒
・洗い物がちゃんとできない
・保存容器に直箸で衛生面で不安
・電子レンジの使い方が難しい
・量が多すぎて食べきれない
・冷蔵庫に何が入っているか忘れてしまう
食べるときに負担を感じないための工夫
・思い切って使い捨て保存容器を使う
・食べきりサイズ
・温めが簡単
・マスキングテープにメッセージ
汁ものは最も安価で身近な保存容器はポリ袋を利用。口をしっかりねじって2重にしばれば安心です。持ち運びのときは使い捨て容器に入れて、さらに安心。
食べるときは、しばった口をほどくのではなく、端っこをハサミで切れば、あっという間に出せます。
電子レンジOKの使い捨て容器が最近では100円ショップでも手に入れることができます。
ちょっとくらい楽していいのが「親つく」。続けられることを最優先します。
せっかく作っても、食べてくれない。
最大の悩みはこれです。なぜかというと、どうやって食べていいのかわからなくなる」からです。だから、マスキングテープに一言書くだけで、「温めるのね」「チン1分ね」「食べてみようかしら」となるのです。
せっかく作ったのだから、食べたくなる工夫を忘れずに。
ご飯はやっぱり、元気が出ます!
白いご飯もいいけど、炊き込みご飯や混ぜご飯にすることで、立派なごちそう。
ラップにふんわりくるんでおけば、いつでもチンしてごちそうご飯が食べれます。
「みそ玉」があれば、パンばっかりカップ麺ばっかりから、簡単に脱出できます。
みそ玉があれば、お湯を注ぐだけであっという間にみそ汁に!
20年にわたり、「親つく」を届けつづけてきたからこそ見えてきた親の食事を取り巻く問題。肉・魚のおかずはもちろん、野菜のおかず、ご飯、汁ものまで約80レシピを紹介。料理研究家ならではの工夫が詰まった1冊です。
著者プロフィール
林幸子(はやし・ゆきこ)
料理研究家。東京・表参道の料理教室「アトリエ・グー」主宰。大手食品会社で料理開発に携わったのち、独立。NHK「ガッテン! 」などのテレビや雑誌、書籍等で活躍中。著書に『料理研究家がうちでやっているラクして楽しむ台所術』(サンマーク出版)、『グー先生 林幸子の基本のキ』(ソニーマガジンズ)、『世界のおいしいお米レシピ』『世界のおいしいスープ』(白夜書房)、『決定版 基本のイタリアン』『野菜が主役のケーク・サレ』(主婦の友社)、『10分つまみ』(宝島社)などがある。
(グッドライフシニア編集部)
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