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長生きの秘訣は寿命を縮める行動をしないこと!見直したい5つの日常習慣

寿命を縮める行動

人生100年時代といわれるなか、100歳近くになっても毎日を元気に過ごしている方が大勢いらっしゃいます。

いつまでも健康で長生きしたいものですが、いったいどのような習慣が、知らず知らずのうちに寿命を縮めているのでしょう。

今日は寿命を縮める日常習慣について、日本や海外の研究レポートを参考にしながら掘り下げてみましょう。
 

 

寿命を縮める5つの日常習慣

どのような習慣が、知らず知らずのうちに寿命を縮めているのでしょう。

1,座っている時間が長い

デスクワーク

私たちは年を取るにつれ、身体機能や精神機能が低下し「座りがち」になります。

座っていることは体を休めているようにも思えますが、座っている時間が長い人はうつ病になるリスクが高いうえ、糖尿病、心臓病、死亡のリスクも高まると研究者らは警告しています。

ニューヨークのレノックスヒル病院のスザンヌ・スタインバウム博士は、「座る時間が長くなるほど、心臓血管の健康に悪影響を及ぼす」と述べています。

では、長時間座らなければならない仕事やライフスタイルがある人はどうすればいいのでしょう?

対策として、同氏は30分ごとに運動休憩を取ることを推奨しています。座ってテレビを見たり作業をするときには、意識して30分ごとに腕や肩を回してストレッチをしたり、歩いたりしましょう。

 

2,人とあまり会わない

一人暮らしの高齢者は家にこもりがちになり、気がつけば数日誰とも会話していないという方もいます。ブリガムヤング大学とノースカロライナ大学の研究者らが、148の研究データを元にした調査では、社会的なつながりが少ない人の死亡率は、つながりを持つ人より50%高く、1日にタバコを15本吸う人と同じくらいと報告しています。

人が人とのつながりを求めるのは、人間として自然な欲求です。近所の人と挨拶を交わしたり、時には家族や友人とお喋りを楽しんだりして、老後に孤独にならないようにしたいものですね。

 

3,長時間テレビを見ている

ハーバードの研究者によると、1日2時間以上テレビを見ている人は2型糖尿病と心血管疾患のリスクを高め、1日3時間以上のテレビ視聴は早死のリスクを高めると報告しています。

このリスクの高まりは、長時間座っていることが原因の一つであり、テレビを見ながら間食をしてしまったり、夜更かしをして睡眠不足になってしまうことが悪影響を及ぼすことになります。

テレビの視聴を1日2時間以内にすることで大幅にリスクは軽減されるようです。

また、テレビだけでなくスマートフォンの長時間使用も、依存症や認知症の危険を引き起こす可能性があるため注意が必要です。

 

4,失業中である

失業中

カナダの研究者が15カ国、計2,000万人の40年間のデータを分析したところ、就業者より失業者の死亡率の方が高いことがわかりました。

また、経済協力開発機構(OECD)の報告書によると、失業率が上がると死亡率も上がる傾向があるとされています。たとえば、スペインでは、2008年から2013年までの景気後退期間中に失業率が急上昇したことが、死亡率の増加につながったと報告されています。

さらに、アメリカに住む女性を対象とした調査では、高い死亡率の2つの要因はタバコを吸うことと仕事がないことという結果が明らかにされています。

仕事や趣味を持ち、社会との接点を持つことは長生きの秘訣としても大切なことです。
 

5,通勤時間が長い

1時間以上の通勤時間はストレスを増やし、長時間座っているのと同じくらい悪影響があるとの研究結果があります。

米国のハーバード大学公衆衛生大学院によると、通勤時間が1時間以上の人々は、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルが高くなる傾向があると述べています。このコルチゾールの過剰な分泌は、免疫機能の低下、心臓病、がん、認知症などのリスクを高める可能性があることが示唆されています。

また、スウェーデンのウメオ大学の研究者によると、31マイル(約50km)以上の距離を通勤している女性は寿命が短いことがわかり、さらに長時間の通勤は肥満、不眠症、離婚率にも影響を及ぼすと考えられています。

さらに、日本の厚生労働省「労働者健康状況調査」によると、通勤時間が長いほど身体的疲労が増加する傾向にあり、疲労を回復させる睡眠時間を減少させる、とされています。

通勤時間が長いことがストレスに繋がる人もいれば、そうでない人もいるため、一概に言えませんが、通勤時間は30分程度が理想的といえるでしょう。

難しい場合は、通勤時間を有効活用する方法を考えましょう。例えば、通勤中に好きな音楽を聴いたり読書をする、あるいはリラックスするための簡単な瞑想を行うなど、心身のリフレッシュにつながる時間に変えることができます。
 
以上が寿命を縮める5つの日常習慣でしたが、皆さんも1つ2つ当てはまるものがあるのではないでしょうか。
 

健康寿命を延ばすため心がけたいこと10選

5つの日常習慣以外にも、健康寿命を延ばすためには、どのようなことを気をつければよいのでしょうか。

1.バランスの良い食生活

野菜、果物、タンパク質、炭水化物をバランスよく摂取し、偏りのない食事を心がけましょう。食事の質を高めることで、体の調子が整い、免疫力も向上します。

2.年代に合った質の良い睡眠

毎晩7〜8時間の睡眠を目指し、寝る前のスマホやパソコンの使用を控え、リラックスした環境で眠るようにしましょう。睡眠の質が良ければ、体の修復機能が高まり、健康を維持しやすくなります。

3.適度な運動を継続的に行い、筋力や柔軟性を維持

毎日のウォーキングや週数回の筋トレ、ストレッチを取り入れることで、筋力を保ち、柔軟性を維持しましょう。定期的な運動は、心肺機能の向上やストレス解消にも効果的です。

4.ストレスをためない

リラクゼーションや趣味の時間を持ち、ストレスをうまく発散させることが大切です。深呼吸や瞑想も有効です。

5.お口の中を清潔に

毎日の歯磨きと定期的な歯科検診を忘れずに。口腔ケアは全身の健康にもつながります。

6.タバコは控える

喫煙は寿命を縮める大きな要因です。禁煙することで、心臓病やがんのリスクを大幅に減らすことができます。

7.友人とときどき会って楽しむ

社会的なつながりを持つことは、精神的な健康にとても重要です。友人との交流はストレスの軽減や幸福感の向上に役立ちます。

8.過度の飲酒を避ける

飲酒は適量を守りましょう。過度の飲酒は肝臓や心臓に負担をかけ、健康を害する原因となります。

9.笑顔を大切に

笑顔はストレスを和らげ、免疫力を高める効果があります。日常生活で意識的に笑顔を増やしましょう。

10.仕事や生きがいを持つ

生きがいを持つことは、人生に対する満足感を高め、精神的な健康を維持するために重要です。趣味やボランティア活動など、情熱を持てる活動を見つけましょう。

  
当たり前といえば当たり前のことですが、それがなかなかできないのが現実…。

長生きの方の生活に共通することは規則正しい生活。適度な運動と睡眠、バランスの良い食生活、そして、趣味や生きがいを持ち精神的にも充実した生活を送っていることです。

今からでも遅くありません。これを機会に日常の習慣を見直して健康で長生きを目指しましょう!!

参照:BMC Public Health「Mortality following unemployment in Canada, 1991–2001」
TIME:Recipe for Longevity: No Smoking, Lots of Friends
CNN health「Yes, sitting too long can kill you, even if you exercise」 BBC:「Sitting for long periods ‘is bad for your health’」
HARVARD T.H. CHAN「Prolonged television viewing linked to increased risk of type 2 diabetes, cardiovascular disease, and premature death」

筆者:松尾まみ
学生時代より情報誌や雑誌で旅ライターを始め国内・海外の取材歴8年。結婚と出産で休業の後、オーガニック食品の会報誌の編集を経てWEBに転身。介護、健康、不動産、海外文化の執筆とサイト運営を16年。その間、自身も親の介護を経験しながら現在に至る。

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