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この腰痛放っておいて大丈夫?痛みのタイプ別、緊急度と対処法を詳しく解説

腰痛

腰の痛みが突然起こると不安になるもの。痛みは体に炎症を起こしている場所があるから対処してくださいという体からのサインです。しかし、痛みがあっても、急いで受診したほうがいいものか、どこの科を受診したらいいか迷うでしょう。

今回は腰痛の原因と緊急度、どこを受診すべきかなどについて整形外科勤務経験のある看護師がわかりやすくお伝えします。

 

1.急におこる鋭い腰痛の原因は

突然起こった起き上がれなくなるほどの強い腰痛は直ちに受診しましょう。痛みの強さと緊急度は比例するのです。

腰痛の原因で内臓からくるものは?

特に重いものを持った、同じ姿勢を続けた後の腰痛でなければ内科的な痛みであることが多いもの。激しい痛みはすぐに対処する必要があります。

例えば、解離性大動脈瘤は胸からお腹の奥にある太い動脈が裂けて出血し、胸の痛みや腹痛、背中付近の腰痛を起こします。これは、50代以降で動脈硬化症があり、太り気味や糖尿病がある人にリスクの高い病気。放っておくと命にかかわるのです。

一方、尿管結石腎結石は尿が通る道などに石ができて尿管などがつまることが原因で腰痛が起きます。20代以降にかかる可能性がある病気で、強い痛みで七転八倒する患者さんもいるのです。

また、女性におこる腰痛では卵巣の捻転(ねじれてしまう)、卵管炎子宮外妊娠、まれに卵巣がんがあります。こちらは腰痛と同時に腹痛が起こり、ときにお腹を抱えしゃがみ込むほどの激痛も。

子宮外妊娠のみは妊娠可能な年代におこりますが、それ以外は20代~50代くらいの女性に多い病気です。

 

2.整形外科的な痛みの原因は?

どんな時に腰痛が起きる?

レントゲン

「朝起きて強い腰痛が走る」「重いものを持とうとして突然腰痛が起きた」「長時間座った後に腰が痛くなった」など、体の動きと腰痛が合わさったものは骨や軟骨、筋肉が傷んで起こる整形外科的な痛みです。

突然起こる強い腰痛であれば直ちに受診をし、鈍い痛みであれば時間を見つけて整形外科を受診しましょう。我慢できる位の慢性的な痛みは様子を見ても大丈夫であることが多いです。

骨や軟骨などに変形があれば、レントゲン検査で当日すぐに診断がつくことがほとんど。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、腰椎捻挫(筋肉が痛んだもの)、坐骨神経痛、仙腸関節障害(骨盤と腰椎のつなぎ目の障害)などに診断されることが多いでしょう。

しかし、中には「よく分からないけれど取りあえず腰痛症」という診断がつく方もいます。

腰痛が起こるきっかけと診断

私が勤務していた整形外科で、患者さんが問診表に書いた症状などと、のちに医師からどの様な診断が出たかの組み合わせです。実際は体をみないと確実ではないため、目安としてください。

また、全ては書ききれませんが、お尻などが痛くなる坐骨神経の原因は、神経や筋肉の数だけ障害が多数あります。
 

腰痛が起こるきっかけや症状など 診断 治療や対処などの目安
1 寝ていて朝起きたら突然腰痛が起こった。腰を伸ばすと痛い。 腰椎椎間板ヘルニア(腰の軟骨がすり減って起こる) 安静、消炎鎮痛剤や湿布
2 太ももの裏側やふくらはぎに痺れと軽い腰痛がある 腰椎椎間板ヘルニア 安静、消炎鎮痛剤処方、湿布
3 畑仕事など長時間の前かがみの後に腰痛が起きた 腰椎椎間板ヘルニア 安静、消炎鎮痛剤の処方、湿布
4 重いものを持った後に腰痛で急に立てなくなった 腰椎捻挫(腰の筋肉が痛む病気)または腰椎椎間板ヘルニア 安静、消炎鎮痛剤の処方、湿布
5 座ったままの状態で椅子から落ちた 腰椎圧迫骨折(腰骨がつぶれる様に折れる) コルセットをつけて安静、湿布
6 100M位歩くと腰痛や太もものしびれが出て立ち止まる.2~3分休むと症状が軽くなって歩ける。 腰部脊柱管狭窄症(背骨にある神経を包む管が狭くなる) 消炎鎮痛剤処方、重症度によってはコルセット作成、腰に痛み止めの注射を打つ
7 腰を曲げると痛い 中殿皮神経障害(腰からお尻の皮膚に向けて出ている末梢神経の障害) 安静、痺れの薬、血流改善の薬、ビタミンB剤の処方
8 特に何もしていない 骨粗しょう症、腰痛症、うつ病など精神的な病気 骨粗しょう症は骨を強くする薬の処方、腰痛症は安静と消炎剤処方、精神疾患は精神科へ

 

3.腰痛対策どんなものがある

内科的な腰痛は、原因となる病気に応じた治療をしますが、骨や筋肉などが痛んで起こる腰痛は日頃の対策で予防、もしくは痛みを軽減できる場合があるのです。

ストレッチをして腰回りの筋肉を柔らかく

ストレッチ

急性腰痛症など急な腰痛で繰り返し受診する患者さんたちに共通していることは、体が硬い、運動をしないということ。骨や軟骨に病変がある場合、治癒するのは難しいことが多いです。

これら組織の弱さをカバーするのが筋肉。筋肉が硬かったり、薄かったりすれば、弱い骨や軟骨に刺激が来た時に支えきれません。太ももの内側、お尻の外側の筋肉など腰回りの筋肉を柔らかくし、筋力も強化しておきましょう。

以前、明らかなヘルニアがあり、強い腰痛が起こりそうなレントゲン所見もかかわらず「腰痛は軽い」という患者さんがいました。この方は、ジムでトレーニングをしていて腹筋、背筋がしっかり鍛えられていたのです。筋肉がコルセット変わりとなって骨を支えるため、腰痛が軽くなったのでしょう。

日常生活で避けたほうがよいこと

床に座らない、前かがみでモノを拾わない、長時間座りっぱなしにしないなど注意すべき姿勢があります。腰痛の原因が診断されており、慢性的な腰痛であれば腰回りを温める、腰痛ベルトをまく等も有効です。太りすぎも腰に負担を書けますので、体重管理をしましょう。

 

まとめ

腰痛の原因についてお伝えしました。腰痛には内臓からくる病気と、骨や筋肉からくる2つのパターンがあります。腰痛の緊急度は、痛みの強さ、安静時にも腰痛があるかどうかによっても異なります。

慢性的な腰痛の中には日常生活で対策もできるものもあるので、出来ることから行っていきましょう。

 

島谷柚希(しまたに・ゆずき)筆者:島谷柚希
医療・健康ライター。看護師、介護支援専門員。整形外科などの医療機関や介護施設などで20年以上働いてきた経験を生かし、介護予防や健康に関する情報を発信。2021年10月には「看護師歴20年の私が伝える健康法 自分観察で疲れにくい体になる!」(Kindle本)を出版。ブログ:Nruse Writer’s Cafe 

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