イチイのシニア住まい&健康情報

グッドライフシニア
 

定年後も活躍!シニアが働くメリットと仕事選びのヒント

パソコンを見ている子どもたちを見守る女性

総務省統計局の調査によると、2022年の高齢者の就業者は912万人。なかでも65~69歳は50.8%、70~74歳は33.5%で、65歳以上の就業率は25.2%と過去最高という結果が公表されています。定年後もまだまだ元気で働きたいというシニア世代が多いことがわかります。

シニア世代の働き方は多種多様。この記事では、無理のない範囲でいきいきと働くためのヒントをご紹介します。

 

シニアが働き続けるメリットとは?

内閣府が2011年に行った調査によると、シニア世代が定年退職後も働き続ける理由としてもっとも多いのが収入面。次いで、知識・能力を活かせる点や友人や仲間を得られるといった理由が挙げられています。

アクティブに過ごすシニア世代にとって、仕事を続けるメリットが多いことがわかります。以下ではそれぞれのメリットについて詳しく解説します。

1.経済的なメリット

日本年金機構によると、夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準額は約23万円。
(※2024年(令和6年)度の年金額例:昭和31年4月2日以後生まれの方の場合)

光熱費や食費などを踏まえると、年金だけでは心細いという方が多いのではないでしょうか?年金以外の収入を得ることで、生活を安定させたり余裕をもてるのは一番のメリットといえます。

年金を受給しながら働くには?
気になる年金受給と収入のバランスですが、給与収入がある場合でも、給与と老齢厚生年金の合計が1ヶ月あたり支給停止調整額となる50万円以下なら年金を全額受給可能です。

年収を全額受給できるよう、週3~4日だけ働くなど収入額を調整するのもひとつの方法です。
(※2023年(令和5年)4月から2024年(令和6)年3月までの支給停止調整額は、48万円)
 

例)
給与月20万円+年金月15万円(合計45万円)→年金全額受給OK
給与月40万円+年金月15万円(合計55万円)→一部の年金がカット

 
ご自身がどのくらいまで働けるかは、年金事務所へ問い合わせるかねんきんネットを確認してくださいね。

2.社会的なメリット

定年後は社会とのつながりが減ってしまうのが心配、という方は多いのではないでしょうか?特に長年会社勤めをしていた方は、退職により急に孤立を感じてしまう方も少なくないようです。

仕事を通して、地域の方や異なる世代の方と関わる機会があると、孤立感の軽減になるだけでなく、新しい価値観に触れて視野が広がるきっかけにもなりますよ。

また、これまで培った経験やスキル、特技などを活かした仕事に就くことで、「誰かの役に立っている」という精神的な充足感を得られるのもメリットといえるでしょう。

3.健康面のメリット

元気で過ごすためには、適度に良い刺激を得ることが大切です。周囲とコミュニケーションを取ったり長時間集中するなど、仕事をしながら自然と健康維持や老化防止ができるのはメリット。やりがいを感じて意欲向上につながるのも良いですね。
 

シニア世代におすすめできる仕事と仕事の探し方

働くシニア

シニア世代の仕事というと警備や清掃などのイメージがあるかもしれませんが、65歳以上でも働ける仕事は意外と多くあります。

介護の仕事
たとえば、介護資格には年齢制限がないので、介護スタッフからスタートし、介護福祉士資格を取得することも可能です。未経験であっても、利用者と世代が近く寄り添える点や豊富な人生経験がアピールポイントになるのもシニア世代の強みです。

パートやアルバイトとして働くこともできるため、負担の少ない形でスタートできるのも良いですね。

学童スタッフ
また、子ども好きの方や教員経験をお持ちの方は「学童スタッフ」として働くのもおすすめです。小学生の放課後のお世話をするのが主な業務で、おやつの準備や宿題のサポートに加え、遊びの見守りや生活指導なども行います。資格がなくても働けるため、近所の学童で探してみるのも良いでしょう。

保育補助
また、保育園で保育士のサポートを行う「保育スタッフ」の仕事もあります。園児のお世話や遊びの見守り、食事の補助などを担当し、未経験でも挑戦しやすい職種です。

旅するように働く
最近では、旅をしながら働く新しいライフスタイルも注目されています。たとえば、リゾート地や温泉地の宿泊施設・飲食店で調理補助や接客の仕事をしながら、その土地での滞在を楽しむ働き方です。現地までの交通費は自己負担ですが、寮や宿泊施設が無料で提供されることが多く、生活費を抑えながら働けるのが特徴です。

その他、体力的に負担の少ない受付・事務・マンション管理の仕事や、経験を活かせる家庭教師・観光ガイド・カウンセラーなど、新たな分野に挑戦したり、自分に合った働き方を選びましょう。

仕事探しには公的機関を活用!

仕事探しの際に役立つのがハローワークの「生涯現役支援窓口」や「シルバー人材センター」などです。どちらもシニアを対象にしているため、希望に沿った仕事紹介の相談にのってもらえますよ。お近くのハローワークまたはシルバー人材センターに問い合わせてみてくださいね。

また、企業でもシニア世代の雇用に取り組んでいます。シニア雇用促進やキャリアアップ支援などが行われているので、退職前に確認しておくと良いでしょう。
 

自分らしい働き方を見つけて、充実したセカンドライフを

この記事では、シニア世代が働くメリットやおすすめの仕事についてご紹介しました。

シニア世代の働き方は、一人ひとりの価値観やライフスタイルによって異なります。既存の働き方にとらわれず、柔軟に仕事を探すと新たな出会いがあるかもしれませんよ。

ぜひ自分らしい働き方を見つけ、ますますアクティブなセカンドライフを楽しんでくださいね。

◆参考文献
・総務省統計局「令和4年就業構造基本調査」
・内閣府「令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果」
・日本年金機構「働きながら年金を受給する方へ」「令和6年4月分からの年金額等について」
・厚生労働省「職業情報提供サイト」

ライター鶴田智美筆者:鶴田智美
ホテル、人材業界での勤務を経て、出産を期にWEBライターとして活動を開始。
大手ライフメディアサイト、女性向けグルメニュースサイトなどで食・暮らし関連の
記事を執筆中。両親ともに元気ですが、将来に備えて介護について学んでいます。

シニアの生きがい関連記事
高齢者の趣味は生きがいに繋がる!アイデア6つとその重要性
自分で求めてつくる時代!高齢者の地域でのつながりづくり
人生100年時代を楽しむ!生涯学習で活き活きシニアライフを

 

タグ: