季節の変わり目になると、突然の鼻水やくしゃみ、鼻づまりに悩まされることがありませんか?
これらの症状は、風邪や花粉症と似た症状があるため勘違いされがちですが、実は寒暖差アレルギーの可能性があります。
寒暖差アレルギーは、春先や秋口のように昼と夜の気温差が大きい季節や、季節の変わり目に症状が現れやすい傾向があります。急激な気温の変化(おおよそ7℃以上)が刺激となり、鼻の粘膜が腫れることでくしゃみや鼻水、鼻づまりなどの鼻炎症状が出ることをいいます。
花粉症は春から初夏に花粉が多く飛散する季節、鼻づまりや目のかゆみなどが主な症状です。風邪はウイルス感染によるもので、喉の痛みや発熱が特徴です。
風邪なのか?アレルギーなのか?判断の目安
ご自分の症状が、風邪か花粉や寒暖差のアレルギーによるものか分からないとき、以下を判断の目安としてください。
主な原因
寒暖差アレルギー:気温の急激な変化や気象条件の変化による免疫反応です。
花粉症:植物の花粉に対する過剰な免疫反応です。
風邪:原因はウイルス感染です。
症状の性質
寒暖差アレルギー:くしゃみ、鼻水、鼻づまりなど。サラサラとした鼻水。発熱はないのにだるいなど風邪のような症状が見られます。
花粉症:くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、充血などが主な症状です。鼻水はサラサラしています。
風邪:くしゃみ、喉の痛み、発熱、全身のだるさ、咳などが一般的です。鼻水は比較的粘り気があり黄色や緑色を帯びることがあります。
症状の持続時間
寒暖差アレルギー:一般的に数日から数週間続き、季節の変化に関連して起こります。
花粉症:花粉が飛散する期間中は症状が続きます。一般的に、数週間から数カ月間続くことがあります。
風邪:通常1〜2週間で解消されます。
伝染性
寒暖差アレルギー:感染症ではないため、他の人にうつることはありません。
花粉症:感染症ではないため、他の人にうつることはありません。
風邪:ウイルス感染症であり、他の人に感染する可能性があります。
治療法
寒暖差アレルギー:症状を緩和するためには、通常、抗アレルギー薬や症状の軽減を目的とした対症療法が使用されます。
花粉症:抗アレルギー薬や点鼻薬、目薬などが一般的に使用され、症状の軽減を目指します。場合によっては免疫療法も考慮されます。
風邪:休息と適切な水分摂取、必要に応じて解熱剤や咳止め薬が処方される場合があります。
判断が付きにくい場合や症状が重い、また長引く場合は、医師や専門家に相談しましょう。
差アレルギーの対策は?
寒暖差アレルギーや花粉症の症状を軽減するためには、いくつかの対策があります。
まずは、外出時にマスクを着用することで、空気中の刺激物質を取り込むのを防ぐことができます。
また、室内では空気清浄機を使用するなどして、空気中のアレルゲンを除去することも効果的です。
さらに、加湿器の利用、ストレス管理なども大切です。
寒暖差アレルギーについての詳しい記事はこちらをご覧ください。
寒暖差アレルギーは、何かアレルギーの原因物質があるわけではなく、医学的には「血管運動性鼻炎」と呼ばれています。その症状や対処法、市販の点鼻薬を使うときの注意点などについて薬剤師が説明します。
■風邪でも花粉症でもないのに鼻水が止まらない!寒暖差アレルギーとは?
花粉症については、こちらの記事を参考にしてください。
治療薬(抗ヒスタミン薬、漢方薬、点鼻薬)の作用や注意点、花粉症の根本治療である「舌下免疫療法」についても、薬に詳しい薬剤師ライターが解説。
■【薬剤師が教える】花粉症の予防と治療薬|舌下免疫療法とは?
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■花粉症対策の食事とは?摂りたい食べ物・控えたい食べ物を管理栄養士が解説
(グッドライフシニア編集部)
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