
雨の日はなんとなく体がだる重い。天気が悪くて、気分が上がらないせいだと思っているかもしれませんが、ひょっとすると、その体調不良は「気象病」のせいかもしれません。
気象病は、気圧の変化を感知する内耳や自律神経が関係していると考えられ、頭痛や肩こり、だるさなど、さまざまな不調が現れることがあります。
今回は、低気圧で体調不良が起こるメカニズムと、自宅でできる対処法などを詳しくご紹介します。
≫1.低気圧でなぜ体調不良が起こる?自律神経との関係
≫2.低気圧による体調不良の特徴は?
≫3.気象病になりやすい人は?
≫4.気象病の症状を和らげる対処法
≫5.気象病は何科を受診するの?
1.低気圧でなぜ体調不良が起こる?自律神経との関係
大気の重さによって生じる力や圧力のことを「気圧」といい、大気の中で気圧が周囲よりも高い領域のことを「高気圧」、周囲より気圧の低い領域のことを「低気圧」といいます。
低気圧が発生すると、周りから空気が流れ込み、その空気が上昇して冷やされ、雨雲が発達することで雨をもたらします。夏から秋にかけて日本に上陸する台風も、典型的な低気圧です。
気圧が変化すると、耳の奥にある「内耳」がその変化を感知し、その情報が脳へ伝わることで、自律神経のバランスに影響を与えると考えられています。その結果、頭痛やめまい、だるさなど、さまざまな体調不良につながることがあります。
実は筆者も、雨の日や天気が崩れる前には頭痛やだるさなどの不調が現れ、気象病に悩まされている一人です。低気圧のときには、首の付け根に激しい違和感(詰まり)があり、まるで、頭で脈が測れるんじゃないかと思うくらいの頭痛に悩まされています。
このように、気圧や気温、湿度などの気象変化に伴って現れる体の不調を、一般に「気象病」と呼びます。
2.低気圧による体調不良の特徴は?
頭痛・肩こり
気圧の変化を内耳が感知すると、自律神経のバランスに影響を与えると考えられています。その影響で、首や肩、全身の筋肉がだる重くなり(倦怠感)、コリを感じることがあります。日ごろからコリを抱えている方は悪化を感じることもあるでしょう。
また、気圧の変化は片頭痛などの頭痛を引き起こしたり、悪化させたりする要因のひとつと考えられています。脈に合わせたようなズキズキとした頭痛を感じることもあります。
睡眠不良・眠気
気圧や気温などの変化によって自律神経のバランスが乱れると、だるさや眠気などの不調を感じることがあります。
また、頭痛や肩こり、めまいなどの症状によって十分な睡眠が取れず、眠りの質が低下したり、翌日に疲労感が残ったりすることもあります。
筆者の場合は、一日中眠気と戦いながら、鼻づまりの症状もあるといった状態です。
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むくみ
雨の日は湿度が高くなることも多く、また体を動かす機会が減ることで、手足や顔のむくみを感じる人もいます。「今朝は化粧のりが悪いな」と思ったら、天候の変化も影響しているかもしれません。
そのほかにも、めまい、耳鳴り、吐き気、関節痛など、気象の変化に伴ってさまざまな体調不良を感じる人がいます。
3.気象病になりやすい人は?
気象の変化による体調不良の現れ方には個人差がありますが、もともと片頭痛や肩こり、腰痛、関節痛などの症状がある人は、天候の変化によって症状が悪化することがあります。
また、気象病には気圧の変化を感じ取る「内耳」が関係していると考えられていることから、乗り物酔いをしやすい人も、天候の変化による不調を感じることがあります。
「雨が降る前になると頭が痛くなる」「台風が近づくとめまいやだるさを感じる」など、天候と体調の変化に心当たりがある方は、日頃から天気や気圧とその日の症状を記録しておくと、自分の体調の傾向を知る手がかりになります。
4.気象病の症状を和らげる対処法
頭痛や肩こりなど、低気圧によって起こる体調不良の主な原因には、次のようなものが挙げられます。
- 自律神経の乱れ
- 血行不良
- 湿度や温度の変化
特にシニア世代の方は、「めまい」や「関節痛」「血圧の変動」など、日頃からさまざまな体調の変化を感じることがあります。気圧や気温などの変化によって体調が悪化することもあるため、特に天気が悪い日は無理をせず、ゆったりと過ごすことが大切です。
気圧の変化は自然現象のため事前の予防が難しい気がしますが、体調不良につながる要因を知ることで、症状を和らげるための対処をすることはできます。
ここからは、筆者自身も実践して効果を感じた、おすすめのケア方法を4つご紹介します。
①耳回しマッサージ

気圧の変化を感知する内耳の血流をよくする耳回しマッサージ。耳周りの血流を促進すると、内耳のリンパ液も同時に刺激され、めまいや頭痛の緩和になります。
また、耳の周りには低気圧の不調に効くツボがたくさん。こめかみをグルグルとマッサージするのもおすすめです。
1.耳を軽くつまみ、上・下・横に5秒ずつ引っ張る
2.そのまま軽く引っ張りながら、後ろに向かってゆっくり5回まわす
3.同様に、前に向かってゆっくり5回まわす
※回数、時間は目安。いつ、何回行ってもOK
②足上げストレッチ

朝起きて、夜寝る前にできるこのストレッチ。仰向けになって脚を垂直に上げたら、足の指をグーパーグーパー。第二の心臓とも呼ばれる足の血流を良くすることで、むくみが楽になる効果があります。
100回を目安に無理のない範囲でトライしてください。
③ぬるめのお湯にゆっくり入浴
低気圧で乱れた自律神経を整えるのには入浴もおすすめ!
40度以下の少しぬるめのお湯に10~15分程度、全身浸かってみましょう。全身浴なら浮力によるリラックス効果も感じられます。
40度でも熱い場合は、お湯を38度くらいにして炭酸系の入浴剤を入れてみてください。ぬるめのお湯でも血管を広げて血流を促進してくれます。
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④気圧予報アプリ「頭痛ーる」を活用しよう
筆者も使っている、気象予報士が開発した、気圧予報アプリ「頭痛ーる」。低気圧による体調不良が起こりそうな時間帯が予想でき、痛み・服薬の記録もできる気象対策アプリです。
頭痛や気象病、気圧に関するコラムも充実しているため、低気圧に対する対策術もどんどん巧みになっていきますよ。
「何だか体調が悪い」というときにアプリで気圧を確認し、低気圧の影響だとわかると、原因がはっきりして安心できますよね。
5.気象病は何科を受診するの?
低気圧による体調不良では、頭痛・肩こり、睡眠不良、むくみなど、さまざまな症状が現れることがあります。十分な休息と睡眠を確保し、ストレッチやリラックス法を取り入れて筋肉の緊張を緩めましょう。
気圧は天候の一要素であり、私たちに多くの恩恵をもたらしてくれるのもまた確かです。その影響で起こる体調不良に対しては、自分の体調の変化を知り、うまく付き合っていくことも大切です。
今回ご紹介したマッサージやストレッチ、入浴などを取り入れながら、なるべく快適な状態を保てるようにケアしていきましょう。
一方、雨の日や天気が崩れるたびに頭痛やめまいなどの症状が現れる場合は、「気象病だから仕方がない」と我慢せず、症状がつらい場合は医療機関を受診しましょう。
頭痛が主な症状であれば、脳神経内科や脳神経外科、頭痛外来などが受診先の候補になります。めまいや耳鳴りなど耳の症状が強い場合は、耳鼻咽喉科に相談する方法もあります。
特に、突然の激しい頭痛、これまで経験したことのない頭痛、手足のしびれや麻痺、ろれつが回らないなどの症状がある場合は、気象病と自己判断せず、速やかに医療機関を受診してください。
参考:
・済生会「雨の日に頭痛や動悸、倦怠感…それって『気象病』かも? 知っておきたい予防法と対策」
・日本疼痛学会「気象関連性疼痛のメカニズム」
・日本疼痛学会「天候の変化に対する片頭痛予兆療法」
・気圧予報アプリ「頭痛ーる」公式サイト
筆者:ひしもとなつ都内の大学を卒業。現在は、フリーライターとしてグルメや街情報の取材記事などを書いています。グッドライフシニアでは街紹介や特選物件記事を担当しています。両親も祖父母も元気ですが介護や福祉などについて勉強中。
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