超高齢化社会に間も無く到達する日本。長寿なことは、とても喜ばしいものですよね。一方で「健康寿命はいつまでか」と不安になることも多いもの。
とくに近頃「忘れっぽくなった」というシニアの方ほど、つい「認知症か?」と些細なことで病を疑ってしまいます。
今回は加齢により誰しも体験する「もの忘れ」と「認知症」という病の違いをみてみましょう。
1.もの忘れと認知症には違いがある
もの忘れ自体は、子どもからシニアまで誰しもあるものです。「何しようとしていたんだっけ」ということは、思い出せば若い頃からあったはず。
その頻度が多くなっていたとしても、それは人はみな平等に歳を重ねるので、当たり前のことでもあるのです。
もの忘れと認知症の違いは、ズバリ「根本の事情が分かっているか否か」というところなのです。今回は、より日常生活に潜む「もしかして?」にコミットしたいと思います!
2.「もの忘れ?認知症?」日常生活の不安はこんなとき!
シニアになり日常生活を送っていると、不便なことも増えてくるでしょう。今回は日常生活に潜むモヤモヤ、「これってもの忘れ? それとも認知症?」の正体を明かしていきましょう。
【ケース1】冷蔵庫を開けて「何を取ろうか」と悩んだとき
起床して習慣である朝ごはん作りをしようした。今日の朝ごはんは「目玉焼きとサラダ、それにトーストにしましょう」と献立を決める。いざ作ろうと冷蔵庫を開けたとき「あれ?何を取ろうとしたっけ」と急に迷いが生じた。これってもの忘れ? 認知症?
冷蔵庫を開けた場合に「何を取ろうとしたっけ?」ということは意外とあると思います。認知症を疑ってもおかしくない年齢に到達すると不安になるものですが、この程度ならまだ認知症と判断するのは早計です。
認知症の場合は「目玉焼きは何からできているか」といったことや、「冷蔵庫に食材が入っている」ということを忘れてしまいます。このような兆候がみられたら、お早めに病院へ。
【ケース2】病院に行く日を忘れていた
毎週一回の通院が決まっている。今日はその通院日のはずなのに、朝から予期せぬ電話や来客で慌ただしく、すっかり忘れてしまっていた。この場合は、もの忘れなの?
病院に行く日をスケジュールに書いていたり、前日まで行くつもりだったのに忘れてしまうこともあるでしょう。イレギュラーなことが続けば、誰しも慌てたり混乱するものです。受診であったことをしっかりと思い出し「次はちゃんと受診に行かないと」と対策を立てたり、忘れないようにメモに記入する程度なら、もの忘れをしてしまった程度の認識で問題ないでしょう。
【ケース3】楽しみにしているお稽古の忘れ物
手芸サークルに加入して、週に2回ほどお稽古に通うことが楽しみ。その日を楽しみにして、前日にきちんと用意したはずなのに、つい忘れ物をしてしまうことが増えた。
入れたはずなのにカバンに入っていないと焦りますよね。忘れたということを素直に認め、また「どうすればいいか」まで対応できれば問題ありません。この場合ならお稽古先で「道具を貸して」と話したり次に忘れ物をしないように対策を立てられるのなら大丈夫! あまり気に留めすぎてもよくありません。
3.もの忘れでも認知症でも違和感を大切に!
上で紹介したケースのよう、もの忘れのこともよくあります。可愛がっている孫の名前や孫の顔が分からなくなってしまった場合などは注意が必要ですが、若い人でも完璧な毎日をこなせる人は多くありません。大切なのは違和感に気付くこと。すぐに「認知症?」と悲観せずに、まずは落ち着いて家族やかかりつけ医に相談しましょう!
幼少期から介護士に憧れる。10代で早めに出産を終え、介護士として有料老人ホームを軸に幅広い経験を積む。「もっと多くのシニアの幸せをお手伝いしたい」という思いを持ち、介護士をしていたからこそ分かる介護やシニアの実際の生活にコミットしたコラムを発信している。
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