60代は、子育てが終わり定年を迎える人も多く、人生の大きな転換期といえる年代です。この新たなステージは自由な時間が増え、自分自身の生活を見つめ直す良い機会となります。
体力や気力、判断力がまだ十分にある60代は、断捨離を始める絶好のタイミング。身の回りを整理し、必要なものだけに囲まれることで、日々の生活がシンプルで快適になります。
こちらのページでは、なぜ断捨離をした方がいいのか、その効果と負担のないすすめ方について解説します。
なぜ60代に断捨離をした方がいいの?
大量の物をため込んでいる高齢の方がいますが、80代になると人の手を借りずに一人で断捨離を行うのは難しくなります。そのため、60代のうちから不用な物は処分して、整理整頓の習慣を身につけておきましょう。
シニアが断捨離をすべき理由は以下の通り。
1. 身体的な負担の軽減
不要な物を整理することで、身の回りのスペースが広くなり、移動や家事がしやすくなります。これにより、転倒やけがのリスクが低減します。
2. 精神的な安定や新たな価値の発見
物を整理することで部屋のスペースが広がり、物が片付かないイライラが軽減されます。
また、断捨離を通じて、自分の生活において本当に大切な物を見極める機会を得ます。過去の思い出や価値観を再確認することで、第二の人生を豊かに過ごすためのヒントを発見するかもしれません。
3. 残される家族の負担を減らす
生前に物を整理しておかないと、将来的に子供や配偶者が遺品整理などの負担を背負うことになるかもしれません。
特に家に物が大量に残された場合、その処分や整理に多大な時間と労力がかかります。思い出の品を処分する決断が家族にとって大きなストレスとなることも少なくありません。
生前に不要な物を減らしておくことは、残された遺族の負担を軽減する思いやりの一つです。
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断捨離すすめ方の5つのポイント
高齢者向けの断捨離の手法をいくつかご紹介します。
1. 小さなステップから始める
シニアの断捨離は一度に大掛かりなことをするのでなく、小さなステップから始めて、徐々に整理していくことが大切です。張り切って一気に手を付けようとすると、部屋中に物が散乱してしまい、それを目にするだけで、やる気が失われてしまうことがあります。
エリアごとに分ける
今日は本棚を1段、明日は食器棚を1段、次は衣装ケースを1つといった具合に、広範囲ではなくエリアごとに分けて整理していきましょう。
1日1時間、2時間と負担に感じない程度に時間を決めて、毎日少しずつコツコツとすすめます。
そして、常日頃から使っていないアイテムを見つけたら、必要かどうかを考える習慣も身につけましょう。
2. 必要な物と不要な物を分ける
物を選別するときは、「使っている物」「使っていないが今後使うかもしれない物」「不要な物」の3つに分けて考えるとスムーズです。
衣類や日用品
例えば、衣類や日用品を一つ一つ手に取り、「3年間使わなかった物は手放す」といったルールを設けましょう。
例えば衣類の場合、冠婚葬祭の服は別として、3年も使っていないものは、今後も使う機会がほとんどないと考えられます。
迷ったら保管する
「捨ててもよいものか?」迷ったら、無理に捨てる必要はありません。半年、1年と期間を決めて保管用の段ボールに保管しておくと安心です。
その期間が過ぎても使わなかった場合、手放す決断がしやすくなります。焦らず、ゆっくりと断捨離をすすめましょう。
古い写真や書類をデジタル化
思い出の品を段ボールに保管して押し入れの奥にしまい込んでいる方も多いですが、例えば、古い写真や子どもの描いた絵などを、スマホで撮影してデータとして残してはいかがでしょう。
3. 収納スペースの見直し
断捨離は物を減らすだけでなく、残す物を整理整頓することも大切です。整理された環境では、必要な物がすぐに見つけられ散らかりにくくなります。使う頻度に応じて、手の届きやすい場所に収納するのがポイントです。
収納についてはこちらの記事をぜひ参考にしてください。
シニア世代にとっての収納は、若い世代のようなお洒落さよりも、安全で快適に過ごせる環境づくりが大切。シニアにおすすめの簡単で役立つ収納アイデア12選のご紹介です。
■【シニア向け】暮らしを安全で快適にする収納術12選
4. 負担があるときは助けを求める
ひとりで頑張っても体や心に負担が大きいときには、家族や友人のサポートを活用することが重要です。身近な人と協力することで、負担を減らし断捨離をスムーズにすすめられます。
思い出の品を整理する過程で、家族との会話が広がり、絆が深まるかもしれませんよね!
5. 必要ないものは買わない!増やさない!
断捨離を習慣化していると、物を買うとき本当に必要か?を考える癖がつきます。せっかく断捨離をしても、新たに物を買って増やしたら元も子もありません。
新しい物を購入するときは、本当に必要かどうかをよく考え、無駄な消費を避けることも大切です。必要のないものを買わない、物を増やさない。
まとめ
老化に伴い、身の回りに溜まる不要な物は、日常生活における障害となることがあります。
例えば、物理的な移動や家事の負担が増大し、転倒やけがのリスクが高まる可能性があります。また、過剰な物が存在する環境では、ストレスや不安感が増加し、精神的な健康にも悪影響を及ぼすことがあります。
シニア世代にとって物質的な負担を減らすことは、身体的な健康と精神的な幸福に直結します。物を整理し第2の人生を豊かに、そして楽しく過ごす準備をしましょう!
(グッドライフシニア編集部 松尾)
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