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高齢者は路線バスで転倒しやすい?原因と安全に乗るための注意点

高齢者は路線バスで転倒しやすい?

「バスが動き出した瞬間、体がぐらついた」「停まる前に立ったらヒヤッとした」――そんな経験はありませんか?

路線バスは通院や買い物に欠かせない便利な交通手段です。一方で、発進・停車時の揺れや車内の段差がきっかけで、シニアが転倒し骨折に至る事故も報告されています。

転倒は“その場のけが”だけでなく、外出を控えるきっかけになったり、生活の幅が狭くなったりすることもあります。

この記事では消費者庁の公表資料を参考に、路線バスで転倒が起きやすい場面と、今日からできる予防ポイントを分かりやすくまとめます。
 

路線バスの転倒事故は「発進・ブレーキ」で起きやすい

消費者庁が公表した「路線バス利用者の転倒経験や意識調査」では、約4年間に報告された車内事故273件のうち、213件(78%)が60歳以上でした。さらに、負傷内容の86.4%が骨折と、重大なけがにつながりやすい実態が示されています。

特に多いのは、バスが動き出す瞬間やブレーキ時の転倒です。つまり「車内で少し移動する」「立ち上がる」タイミングが事故の分かれ目になります。

路線バスでの転倒事故1
出典:路線バスでの高齢者の転倒、骨折事故が多発!!(消費者庁)
 

こんな場面が危ない|転倒が起きやすい4つのタイミング

「大丈夫」と思いやすい場面ほど、転倒は起きやすいものです。特に注意したいのは次の4つです。

  • 発進直後
    席に着こうとして歩いている最中にバスが動き出す
  • 停車前のブレーキ
    降りるために立ち上がった瞬間、揺れでバランスを崩す
  • 走行中の移動
    降車準備で車内を移動しているときに予期せぬ揺れが起きる
  • 乗車・降車の段差
    足元の段差やすき間でつまずく/踏み外す

路線バスでの転倒事故
出典:路線バスでの高齢者の転倒、骨折事故が多発!!(消費者庁)

乗車中だけでなく、乗り降りの瞬間にも事故が起きています。急がず、体勢を整えてから動くことが大切です。
 

なぜシニアは「転倒=骨折」になりやすいのか

シニアが転倒で大けがを負いやすい理由は、大きく2つあります。

  • 踏ん張る力・反射神経の低下
    揺れへの対応が遅れ、体勢を立て直しにくい
  • 骨のもろさ
    骨粗しょう症などで骨折につながりやすい

特に大腿骨頸部骨折(太ももの付け根)は、長期の安静が必要になることがあり、その間に筋力や運動機能が落ちてしまうケースもあります。「転ぶのが怖いから外出しない」→「活動量が減る」→「さらに転びやすくなる」という悪循環にも注意が必要です。
 

今日からできる!バスで転ばないための5つのコツ

転倒が心配だからといって、バスに乗らないという選択がいつもできるわけではありません。路線バスは通院や買い物など、日々の暮らしを支える大切な交通手段です。特に近くに駅がない地域や、自転車・車の運転が難しい方にとっては欠かせない移動手段といえるでしょう。

また、消費者庁の資料でも、運行者に対して発進前の注意喚起(アナウンス)や、利用者の着席確認の徹底など、車内事故を防ぐための取り組みが促されています。

私たち利用者も、転倒事故が起こりうることを知ったうえで注意点を守り、安心・安全にバスを利用したいものです。

路線バスでの転倒事故
出典:路線バスでの高齢者の転倒、骨折事故が多発!!(消費者庁)

周囲にシニアの方がいるときは席を譲る、危ない場面では声をかけるなど、ちょっとした気づかいも事故の予防につながります。

転倒を防ぐコツは、実はシンプルです。“車内で動く時間を減らす”ことがポイントになります。

  • 乗ったら最優先で座る
    座れないときは必ず手すり・つり革を握り、体を固定する
  • バスが動いている間は歩かない
    赤信号などの一時停止中も移動は控える
  • 降りる準備は焦らない
    バスが完全に停車してから立ち上がる
  • 足元が安定する履物を選ぶ
    滑りやすい靴・かかとのない履物は避ける
  • 周囲の人のサポートも大切
    席を譲る/危ないときは声をかける

もし転倒してしまったら|受診の目安も知っておく

転倒直後は「動けるから大丈夫」と思ってしまいがちですが、あとから痛みが増したり、頭部を打っていた場合に症状が出たりすることがあります。万が一のときの対処法や受診の目安を、事前に知っておくと安心です。

高齢者が転倒したときの正しい対処法と受診の目安を看護師が解説
 

まとめ

路線バスはシニアにとって欠かせない移動手段です。一方で、発進・ブレーキ時や乗り降りの瞬間に転倒が起きやすいことが分かっています。ポイントは「動いているバスの中で歩かない」「停車してから動く」「手すりで体を固定する」こと。できる対策から取り入れて、安全に外出を続けましょう。

路線バスのような外出先だけでなく、実は転倒事故は家庭内でも多く起きています。日常生活の中で転びにくい環境づくりや、体づくりを進めたい方は、こちらもあわせてご覧ください。

高齢者の転倒事故は家庭内が多い!今すぐできる安全対策と簡単トレーニング

路線バスでの転倒事故
 出典:路線バスでの高齢者の転倒、骨折事故が多発!! (消費者庁)

(グッドライフシニア編集部)

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