再生野菜(リボベジ)は、種まきや植え替えは必要なく、料理に使った後の“捨てる”部分を利用する、環境にも、お財布にも優しいガーデニングです。
キッチンやリビングの小スペースで栽培できるため、誰でも挑戦しやすいのも魅力のひとつ。
再生野菜のメリットやおすすめの野菜、筆者が挑戦した豆苗の再生方法などについてご紹介します!
再生野菜ってなに?
再生野菜とは野菜の芯やヘタ、根といった、つい捨ててしまいそうな水耕栽培で再利用し、食べられる部分(葉)を再生させた野菜のことです。リボーンベジタブルの略で、リボベジとも言われます。
代表的な再生野菜には豆苗やネギ、人参、大根、小松菜、サニーレタス、ミツバ、キャベツなどが挙げられます。
野菜の切れ端を再利用するため、大変エコで経済的。「(食事に)ちょっと緑が足りないな~」というときにも、自宅のキッチンでさくっと収穫可能。
「仕事が忙しく食事をおろそかにしやすい」「料理が苦手で普段は外食やお弁当が多い」といった方でも、気軽に挑戦できます。
再生野菜のここがスゴイ!
ガーデニング未経験・初心者でも始めやすい
再生野菜の基本は水耕栽培。タッパーやお皿、グラスなど、水が溜まる容器に野菜の切れ端をつけておくだけなので、ガーデニング初心者さんでも気軽にトライできます。
庭やベランダのないお宅でも、キッチンや窓際の小スペースで栽培できますよ。
お金がかからない、節約にも!
野菜の葉や根っこなど、本来捨ててしまう部分を再利用するため、種や苗、土を用意する必要がありません。水につけておくだけなので、いつでも始められます。
野菜を自宅で収穫できれば、ちょっとした節約にもなります。大きな金額にはならないかもしれませんが、スーパーでちょっと良いお菓子を買う余裕は生まれそう!
栄養が多い部位を食べられる
人参や大根は、根よりも葉のほうが栄養価が高いと言われています。再生野菜は葉を育てるものなので、より効率的に栄養を摂ることができます。
ラーメンに薬味として万能ネギを乗せたり、料理のアクセントにニンジンやダイコンの葉っぱを添えれば彩もキレイ。
インテリアとしても可愛い!
再生野菜をマグカップやワイングラスに入れると、よりおしゃれな雰囲気を演出できます。
心を落ち着かせるグリーンがあれば、長引くコロナの巣ごもり生活の息抜きにもなりそうですね。特にアボカドの種を使った再生野菜は、観葉植物としておすすめです。
再生野菜におすすめの野菜は?
豆苗 | 再生野菜の定番。初めての挑戦なら豆苗がおすすめです。失敗することも少なく、1週間~10日ほどで収穫できます。 |
ネギ(青ネギ、長ネギ)・ミツバ | 薬味の代表格・ネギやミツバも、再生野菜できれば便利ですよね。再生力が強く失敗しにくいため初心者さんにおすすめです。水を含ませたスポンジに挿したり、高さのある容器に入れてておけば、倒れにくくなりますよ。 |
大根・ニンジン | 大根やニンジンはヘタを残して、水につけましょう。だいたい10日程度で収穫できるまで葉が伸びてくれます。炒め物や漬物、ふりかけに調理するのがおすすめです。 |
小松菜 | さまざまな料理に幅広く使え、スムージーの材料にもなる小松菜。根と茎部分を3~4センチ残して栽培すれば、青々とした葉が茂ってくれます。容器は高さがあるものがおすすめです。 |
キャベツ | 芯の部分が再生可能。芯の4分の1を水につけておくと葉が生長します。ある程度大きくなったところでプランターに移し替えると、丸丸としたキャベツができあがるかも。少し上級者さん向けです。 |
その他、バジルやミント、ローズマリーなどのハーブも水につけておけば根が出て来るので再生におすすめです。
豆苗の再生に筆者もチャレンジ!
再生野菜のメリット、育てやすい野菜がわかったら、実際に育ててみましょう。筆者も豆苗の再生にチャレンジしてみました!
材料
・再生野菜にしたい野菜の根っこ
・タッパーや製氷皿、コップなどの容器
・水
手順①
豆から3cmくらい上でカットし、根元部分だけを水につけてください。豆までつけてしまうと腐ってしまう恐れがあります。
大根やニンジン、ねぎなども同様に、根元・ヘタの部分を3cm程度残してカット。根菜はもともと葉っぱがついているものや、芽が出てしまっているようなものがおすすめです。ねぎは高さがあるのでコップやスポンジを使って支えてあげると良いでしょう。
手順②
日当たりの良い室内に設置してください。窓辺の近く、直射日光の当たらないカーテン越しの日光がおすすめ。大事なポイントは水を毎日交換すること!夏は1日2回、冬は1日1回行いましょう。
野菜は水浸しにせず、薄く張る程度が適量です。水を換えるときに、容器や野菜にぬめりを感じたら、防腐のためにもしっかり洗い落としてください。
手順③
1~2週間経てば収穫時です。収穫時期は野菜の成長ぶりも観察しながら判断してください。
冬は育成が遅く、夏は日当たりが良ければ2週間もすれば十分収穫できます。再生回数が増えるほど「株」の力は弱まってしまうので、最高でも2回(夏場は1回)にとどめましょう。
・夏は1日2回、冬は1日1回、毎日水の交換をしよう
・野菜全体を水浸しにしない
・再生は最高でも3回、できれば1~2回におさえよう
・カビや異臭が発生したらすぐに処分しよう
・容器、野菜にぬめり・汚れを見つけたら綺麗に洗い落とそう
豆苗だけでなく、ちょっと上級者向けのキャベツにも挑戦してみました!まずは少しだけ葉を残した心を水につけてみます。
小松菜やキャベツなどの葉ものは、内側の新芽を少し残しておくと、再生力がパワーアップするという言うアドバイス通り、キャベツはぐんぐん、ぐんぐん生長。
ワイングラスでは収まりきらなかったので、最後は小さなポットに植えてみました。青々葉が茂り、花が咲いて、種も取れました。
芯からここまで成長するとは喜びもひとしお!
まとめ
いかがでしたか?節約・食材としてだけでなく、室内のグリーンや少しずつ成長する姿から、生活に潤いをもたらしてくれる再生野菜のご紹介でした。
冒頭で申し上げた通り、コロナ禍での巣ごもり生活の「相棒」としてももちろんですが、小さなお子さんがいらっしゃる家庭では「食育」として、足腰の弱化に悩む高齢者の方には負担の少ない「ガーデニング」としても、再生野菜の栽培は気軽に取り組める趣味のひとつ。
長期間つづくSTAY HOME・巣ごもりの気分転換におすすめの、“潤いチャージ術”にチャレンジしてみませんか?
都内の大学を卒業。現在は、フリーライターとしてグルメや街情報の取材記事などを書いています。グッドライフシニアでは街紹介や特選物件記事を担当しています。両親も祖父母も元気ですが介護や福祉などについて勉強中。
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