
有料老人ホームに入居する際は、入居時に支払う費用のほか、家賃や管理費、食費、介護サービス費など、毎月かかる費用も確認する必要があります。
この記事では、有料老人ホームの入居時費用と月額費用の内訳をはじめ、介護付き・住宅型・健康型それぞれの費用の違いや、施設を選ぶ際の確認ポイントをわかりやすく解説します。
1. 老人ホーム入居に必要な主な費用
有料老人ホームの入居には、以下のようなものが必要となります。
入居一時金
入居一時金は、老人ホームに入居する期間をあらかじめ想定し、その期間分の家賃などの全部、または一部を入居前にまとめて支払うことにより月々の利用料を抑える仕組みです。
金額は施設ごとに異なり、相場は0円~約数千万円と幅広くなっています。
一時入居金が0円だったり、0円のプランを選択することができる施設も増えてきましたが、この場合は、入居一時金として前払いのお金がない分、月額料金は高めに設定されています。
支払い済みの前払金(入居一時金)は、施設ごとに定められた償却方法や償却期間に基づいて精算されます。途中で退去した場合の返還額や返還方法は施設によって異なるため、契約前に重要事項説明書や契約書で確認しましょう。
月額利用料
月額利用料とは、入居してから毎月支払う家賃、共益費、水光熱費、食費、備品代などの費用のことを指します。施設により大きく異なり、施設の立地・居室のグレード・サービスなどが関係し費用に差が出てきます。
管理費
管理費に含まれる項目は施設により変わってきます。夫婦で一緒に入居した際などに加算されることもあります。
食費
有料老人ホームの食費は、施設ごとに金額や計算方法が異なります。1日3食分を月額で請求する施設では、食事を取らなかった場合でも、原則として1日分の食費が請求されることがあります。
一方で、1食ごとに計算して請求する施設や、外出・外泊、入院などで食事を取らなかった場合に、事前に届け出ることで欠食分を差し引く施設もあります。
また、介護食や治療食、特別な食事を希望する場合には、追加料金が必要になることもあります。食費に含まれる内容や欠食時の取り扱いは施設によって異なるため、契約前に確認しておきましょう。
光熱費や通信費
基本的に自己負担で支払いをします。支払方式は施設によって異なり、管理費に含まれている場合もあります。
介護サービスや有料サービス
介護サービスにかかる費用は、有料老人ホームの種類や介護サービスの利用状況によって異なります。介護保険サービスを利用した場合は、所得に応じて1~3割の自己負担があります。
また、買い物代行や通院の付き添いなど、介護保険の対象外となる有料サービスを利用した場合は、別途利用料が必要になります。
実費負担(日用品費・医療費)
施設に入居した後、個人で負担する費用があります。主に、日用品費・医療費などです。
日用品費
個人で使用する消耗品や嗜好品が、日用品費にあたります。たとえば、歯ブラシ・石鹸、本やお菓子などです。
民間の施設の場合は、おむつ代も個人負担になります。介護保険施設の場合だと、おむつ代は施設サービス費に含まれるため、個人負担にはなりません。
医療費
診察費や薬代、通院にかかる交通費については、個人負担になります。通院サポート費として、交通費などが管理費に含まれている場合もあります。
これらの費用は施設運営をする事業所により異なるため、内訳とあわせて確認が必要です。
種類別の費用の違い
有料老人ホームは、介護付き・住宅型・健康型によって、介護サービスの受け方や費用のかかり方が異なります。主な違いは以下のとおりです。
種類別の費用の違い
有料老人ホームは、介護付き・住宅型・健康型によって、介護サービスの受け方や費用のかかり方が異なります。主な違いは以下のとおりです。
| 種類 | 介護サービス | 介護費用・対応 | 食費・月額費用 |
|---|---|---|---|
| 介護付き有料老人ホーム | 施設の介護スタッフが提供 | 介護保険サービスの自己負担額が必要。施設によっては上乗せ介護費がかかる場合もある | 食事が提供される。食費が月額利用料に含まれる場合と、別途必要な場合がある |
| 住宅型有料老人ホーム | 外部の介護事業者と個別に契約 | 利用した介護保険サービスに応じて自己負担額が発生。支給限度額を超えた分は自己負担 | 食事サービスを提供している施設が多い。食費の扱いは施設によって異なる |
| 健康型有料老人ホーム | 原則として介護サービスの提供はない | 介護が必要になった場合の対応は施設によって異なり、住み替えが必要になる場合もある | 食事や生活支援サービスが提供されるのが一般的。設備が充実した施設では費用が高めになる場合がある |
それぞれの費用について、以下で詳しく説明します。
介護付き有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームでは、入居時に前払金(入居一時金)または敷金などを支払い、入居後は月額利用料を支払うのが一般的です。前払金を設けていない月払い方式の施設もあります。
食事サービスが提供されるのが一般的で、食費は月額利用料に含まれている場合と、別途必要になる場合があります。欠食時の扱いや、介護食・治療食などに追加料金がかかるかどうかも確認しておきましょう。
介護付き有料老人ホームでは、施設の職員が介護サービスを提供するため、介護保険サービスの自己負担額(所得に応じて1~3割)が必要になります。
また、施設によっては基準より手厚い介護体制を整えている場合があり、その際は上乗せ介護費が別途かかることがあります。
住宅型有料老人ホーム
住宅型有料老人ホームも、入居時に前払金(入居一時金)または敷金などを支払い、入居後は月額利用料を支払うのが一般的です。前払金を設けていない月払い方式の施設もあります。
食事サービスを提供している施設が多く、食費は月額利用料に含まれている場合と、別途必要になる場合があります。
介護付き有料老人ホームとの大きな違いは、施設から介護サービスが提供されないことです。介護が必要になった場合は、外部の介護事業者と個別に契約し、利用したサービスに応じて介護保険サービスの自己負担額を支払います。
介護保険の支給限度額を超えてサービスを利用した場合は、超過分は自己負担となります。
健康型有料老人ホーム
健康型有料老人ホームも、入居時に前払金(入居一時金)または敷金などを支払い、入居後は月額利用料を支払うのが一般的です。
食事サービスが提供されるのが一般的ですが、食費の取り扱いは施設によって異なります。
健康型有料老人ホームでは、介護サービスは提供されません。介護が必要になった場合の対応は施設によって異なり、住み替えが必要となる場合もあります。
また、プールやフィットネスルームなどの共用設備やサービスが充実している施設では、前払金や月額利用料が高めに設定されている場合があります。費用や契約内容は施設ごとに異なるため、事前に確認しましょう。
まとめ
有料老人ホームには3つの種類があるため、入居者の心身の健康状態に合わせて施設を選ぶことができます。自立している方は施設内の設備やレクリエーションなどをポイントに、要介護度が高い方はサービス内容を重視して選択するとよいでしょう。
入居一時金を支払った場合には月々の家賃負担は減少されるので、額面に惑わされず一度費用を計算してみることも大切です。
それぞれの特徴をふまえてご自分のあったホーム選びをしてください。
(グッドライフシニア編集部)
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