“終の棲家”となるかもしれない住まい、後から「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、事前の情報収集が大切です。
ご本人の希望になるべく添えるように、どのような環境の中、どのような暮らしがしたいのか、ご家族がサポートしながら資料を集め、気に入った施設が見つかったら見学をすることをおすすめします。
パンフレットでは分からない、実際のスタッフや入居者の雰囲気を知ることができます。施設によっては、お食事つき見学会や体験入居を行っているところもあります。
見学時のチェックポイント
見学に行くときには質問事項をあらかじめ整理しておきましょう。ご家族が納得できるまで職員に質問してください。
最寄り駅からの距離や、ご家族が通いやすい場所であるかどうか。また、車でのアクセス、駐車場の有無も確認しましょう。
☑周辺環境
住むうえで周辺の環境かどうか、買い物ができる場所はあるか、公園や散歩ができる場所があるかどうかなどを見て、入居した後を生活をイメージしてみましょう。
☑食事
どのような食事を提供されているのか、月間の献立を見せてもらうのもよいでしょう。また、医療食や介護食への対応があるかどうか、その際の料金なども確認しましょう。お食事つき内覧会が可能な場合は参加してみましょう。どんな食器が使われているか、味の薄い濃い、食材が冷めていないかなど確認ポイントです。
☑衛生面
施設の清掃や衛生管理は行き届いているか、気になる匂いはないかなど確認しましょう。
☑居室の状態
居室内の衛生面、キッチンで料理ができるかどうか、お手洗い内に手すりがあり安全かどうか、個人用のお風呂場はあるかどうかを確認しましょう。
☑共有スペース
食堂やラウンジ、団欒スペースなど、他の入居者やご家族とコミュニケーションをとることができる場所の有無を確認しましょう。
☑ペットについて
ペットと入居できる施設も徐々に増えてきました。ペットと一緒に入居できる施設かどうか、ペット入居可能であれば種類とあわせて追加費用も確認しましょう。
■ペットと快適に暮らせる「ペット共生型賃貸」とは?
☑他の入居者の様子
他の入居者の雰囲気は重要なチェックポイントです。入居者の男女比はどれくらいかなど確認しましょう。ランチ時に見学にいくと、入居者の方々が集まる時間帯でもあるため、効率的に施設の雰囲気を感じ取ることができます。
老人ホームの場合は上記に加え、以下の項目も確認しましょう。
どのようなリハビリを介護予防対策をとっているか、リハビリに携さわる専門家や機能訓練室の有無を確認しましょう。
☑医療体制
医療が必要な人にとっては、どのような医療面での受入れ体制があるかを、よく確認することが大切です。
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☑面会に対するサポート体制
家族との面会に備え、施設が指定する面会時間、ご家族分の食事を提供してくれるかどうか、ご家族がゆったりといることができるスペースがあるかどうか、宿泊できる部屋の用意があるかどうかも確認しましょう。
また、コロナ禍もありインターネットで施設見学ができる「オンライン見学」や「VR動画」による見学を行っている施設もあります。遠方の方や現地まで行くことのできない方は、こういったサービスを利用してみるのもよいと思います。
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