500冊以上の料理関連本を手掛けた80歳の村上祥子さん
次世代につたえておきたい『遺言レシピ』とは?
主婦と生活社から12月10日(金)に発売される新刊『村上祥子 80歳 遺言レシピ』。これまで500冊以上の料理本を手掛けてきた村上祥子さん自身の“遺言”ともなるべく究極の家庭料理を選り抜いた一冊です。
●80歳という節目に、遺しておきたかったこと…
シニアレシピや電子レンジ調理など、500冊以上の料理関連本を手掛け、傘寿を迎えてなお、現役で活躍する料理家の村上祥子さん。コロナ禍を経て命の重みを痛感したことから、「ちゃんと食べることこそ、よく生きることにつながる」を次世代の人に伝えておきたいと、自身の〝遺言〟となるレシピ本を発売します。
そのメッセージは、いたって簡潔。「だしは簡単な〝1分だし〟でOK。えびチリもさばみそも、ラクしてレンチンで作ればいい。難しいことをしなくても、味わい深くヘルシーな料理は作れます!」
村上祥子さんの、料理家人生50年の集大成となるベストレシピ。いつか『村上食堂』を開くときのためにと、書き溜めたレシピから75品を厳選し、思い出深いエピソードとともに収めました。
●昭和の食を見直し、伝えていきたい
昭和・平成・令和と時代を越え、村上祥子さんが家族や身近な人たちに作り続けた料理。それはルーツをたどれば「1970年代の日本の食卓」がベースであり、これからの「人生100年時代」を生きるための土台となるもの。特に1975年ごろの食生活は、ユネスコの世界無形文化遺産に登録された「日本食」の理想形と言われています。
「懐かしく、素朴でシンプル。私にとっては大切な記憶と歴史が詰まった味。自分と家族の健康を願うすべての人に作ってほしいレシピです」
もくじ
◆第1章 昭和、平成、令和 作り続けてきたムラカミ流おかず
…ふわふわ肉だんご/さばのナゲット/油揚げのほたほた煮など
【油揚げのほたほた煮】
福岡のきつねうどんに使う油揚げは、噛むと口の中に甘いおつゆがジュワーッと広がるおばんざい(常備菜)。「ほたほた煮」は私の命名です。油揚げの素朴な味が生きるよう、だしは使わず水で煮るのがポイント。やわらかい博多うどんに、このふっくらとやさしい甘みのほたほた煮がよく合うのです。白いごはんには、削り節とわさびを添えたほたほた煮を。シンプルだからこそ、飽きのこないおいしさです。
◆第2章 ハイカラだった母の洋食
…スコッチエッグ/オムライス/ひき肉のピカタなど
【ひき肉のピカタ】
義父が遊びに来たときは、喜んでもらおうと奮発して、牛ヒレ肉を薄~く切って卵にひたしてピ
カタに。息子たちには節約して、牛ひき肉で作っていましたが、そちらを味見した義父から、「こっちのほうがよっぽどおいしい!」とリクエスト。ホットプレートで焼けるので、小学生の子どもたちも進んで手伝ってくれる、わが家の定番料理になりました。
◆第3章 研究を重ねて五十年。電子レンジ料理
…鯛とあさりのアクアパッツァ/えびのチリソース/いわしのしょうが煮など
【鯛とあさりのアクアパッツァ】
電子レンジ料理研究の過程でふと生まれたレシピです。今から20年ほど前、シアトルの友人宅でふるまったら、大好評。米国ですから、鯛はサーモンに、あさりはムール貝に替えて作ります。アクアパッツァ目当てに集まったゲストたちが包むのを手伝ってくれて、盛大なアクアパッツァ・パーティーになりました。
◆第4章 ハレとケのご飯と汁もの
…ちらしずし/あさりの汁かけご飯/いわしのつみれ汁など
【ちらしずし】
小学生当時のお祝いといえば、「免状祝い」。免状は今でいう通知表のことです。3月の学年末に進級の免状をもらい、そのご褒美としてちらしずしをいただきます。とり立てて豪華ではないけれど、ピンクや黄色で飾られたちらしずしは子ども心に美しく映りました。すし飯に混ぜるかやくに鶏肉を加えてコクを出すのがポイントです。
コラム
…健康のヒケツは食習慣/私と食の思い出など
著者プロフィール
村上祥子(むらかみ さちこ)
料理家・管理栄養士。福岡女子大学客員教授。昭和17年福岡県生まれ。2022年2月に80歳を迎える。各種メディアで活躍するほか、栄養指導や治療食開発、料理教室など、全国を股にかけて50年以上活動を続けている。キャッチフレーズは「空飛ぶ料理研究家」。著作は500冊を超え、累計約977万部以上を発行。「ちゃんと食べて、ちゃんと生きる」をモットーに、現役高齢料理家としての生き方にも注目が集まる。
【空飛ぶ料理研究家 村上祥子のホームページ】http://www.murakami-s.jp/
ISBN:978-4-391-15708-6
定価:1,430円(本体1,300円+税10%)
本の詳細 https://www.shufu.co.jp/bookmook/detail/978-4-391-15708-6/
(グッドライフシニア編集部)
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