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快適な睡眠のための7箇条|心地よい眠りを整えるための工夫

快適な睡眠のための7箇条

睡眠不足や睡眠障害は、疲労感を強めたり情緒を不安定にしたり、判断力を鈍らせるなど、日常の生活の質に影響します。

また、睡眠の問題は「うつ」など心の不調のサインとして現れることがあり、いびき・無呼吸を伴う睡眠の乱れは高血圧や心臓病、脳卒中などのリスクとも関連が指摘されています。

この記事では、今日から試せる習慣と、年齢による変化への向き合い方、受診の目安までをひとまとめにしました。

 

1. 年齢とともに「眠り」はどう変わる?

60代以降の睡眠の変化は、体のリズムが年齢相応にシフトしている証拠でもあります。まずは「変わること」を否定せず、仕組みを知って対策を選びましょう。

深い眠りが減り、浅くなるのは自然なこと

年齢とともに、脳をしっかり休める深い眠りが減り、反対に脳が活動している浅い眠りが増える傾向があります。
ちょっとした物音や尿意での目覚めは、加齢による自然な反応です。「一度目が覚めても、またうとうとできれば大丈夫」と考えることも大切です。

「布団に長く居すぎる」ことに注意

「健康のために長く寝なければ」という思い込みが、実は逆効果になることがあります。眠くないのに布団に居続けると、眠りが浅くなったり、昼夜のメリハリが弱くなったりすることがあります。

シニア世代は「眠くなってから布団に入る」メリハリが、整え直しの鍵になります。

体内時計の「前倒し」による影響

体温やホルモン分泌を司る体内時計は、加齢とともに数時間早まることがあります。夜早く眠くなり、朝早く目が覚めるのは自然なサイクルの一つです。

無理に夜更かしで矯正しようとせず、生活の組み立て方で対応していくほうが現実的です。

日中の元気がバロメーター

睡眠時間や睡眠パターンは人それぞれで個人差があります。睡眠不足を気にして無理に眠ろうとすると、かえって眠れなくなることもあります。

また、眠くないのに寝床で長く過ごしすぎると、眠りが浅くなったり熟睡感が減ったりすることがあります。「快適に睡眠を確保できているか」を判断する目安として、次を意識してみましょう。

  • 朝の目覚めが極端につらくない
  • 日中に強い眠気が続かず、元気に過ごせている
  • 集中力や気分の安定が保てている

 

2. 快適な睡眠のための11の基本

睡眠の悩みは「寝る前だけ頑張る」より、日中からの過ごし方で変わりやすいものです。ここでは、今日から取り入れやすい習慣を7つに整理しました。全部を完璧にやる必要はありません。まずは「できそうなものを1つ」選んで1週間続けるだけでも、眠りの感覚が変わることがあります。

①起きる時間をそろえる

睡眠を整えるときは「何時に寝るか」より「何時に起きるか」が効きやすいことがあります。休日も含めて起床時間のブレを小さくすると体内時計が整い、夜の寝つきや中途覚醒の改善につながります。まずは起きる時刻を決めて、1週間だけ試してみましょう。

②適度な運動習慣をつくる

快適な睡眠は、健康的な生活や事故防止にもつながります。熟睡を促すために、無理のない範囲で運動習慣を心がけましょう。運動は「やりすぎ」より「続けやすさ」が大切です。散歩、軽い体操、ストレッチなどでも構いません。激しい運動は不要です。夕方の15〜20分程度の軽い散歩でも十分役立ちます。

③夕食の時間と内容を整える

食事の内容や食べる時間を少し整えるだけでも、夜中の目覚めや寝つきに影響することがあります。

食事をとってから胃腸の働きがひと段落するまでには時間がかかるため、夕食は遅くても就寝の3時間前までに済ませるのが目安です。

食べ物・食事法でできる工夫を詳しく知りたい方は、こちらも参考にしてください。
シニア世代に多い睡眠の悩み、食べ物や食事法でできる工夫とは?

④寝る前のカフェインやアルコールに注意

カフェインは眠りを妨げることがあります。体内に残る時間には個人差がありますが、就寝の4時間くらい前からはカフェインを控えるのが目安です。
また「睡眠薬代わりの寝酒」は、眠りが浅くなったり途中で目が覚めやすくなったりすることがあります。さらにアルコールに慣れが生じ、酒量が増えていくこともあるため注意しましょう。

⑤日光で体内時計をオンにする

日光を浴びると「セロトニン」の分泌が促されるとも言われています。

朝に光を浴びることは、体内時計のリズムづくりに役立ちます。早起きが早寝につながることはもちろん、目が覚めたらカーテンを開けて明るさを取り入れるだけでもOKです。

⑥温度と寝具で「刺激」を最小限に

メリット:室温の変化による中途覚醒を抑え、安定した眠りをサポート

  • 寝具の工夫:吸湿性と保温性に優れた素材を選び、肩口の冷え対策を意識しましょう。ネックウォーマーなどで「温度のムラ」を減らすのも一案です。

詳しくはこちらの記事を参考にどうぞ。
シニアの睡眠の質を高める寝室環境の整え方|照明・音・温度のポイント

⑦自分なりのリラックス法を持つ

眠ろうとする意気込みが、かえって頭をさえさせ寝付きを悪くすることがあります。
音楽、アロマ、読書、軽いストレッチなど、自分に合った方法でリラックスしましょう。
入浴はリラックスに役立ちますが、タイミングは後述の「工夫」も参考にしてください。

⑧入浴は寝る1.5〜2時間前に整える

メリット:入眠しやすい流れをつくり、寝つきをサポート

  • タイミング:就寝直前ではなく、1.5〜2時間前を目安に。40度程度のぬるめでゆっくり浸かります。
  • ポイント:直前の入浴が合わない人もいるため、体質に合わせて調整しましょう。

▶ 体に負担がかからない入浴方法についてはこちら
体にやさしい入浴時間と湯温|入浴に注意が必要な場合とは?

⑨短い昼寝でリフレッシュ

寝不足だからと長時間の昼寝をすると、夜眠れなくなり生活リズムが崩れることがあります。
昼寝をするなら、午後3時前の20~30分くらいを目安にしておきましょう。
 

4. 受診を考えたいサイン

寝付けない、熟睡感がない、早朝に目が覚める、日中の眠気が強い状態が続くときは、体や心の不調が背景にある場合があります。

いびき(睡眠時無呼吸の可能性)

いびきがひどいときは睡眠の質が落ちている可能性があります。肥満がある場合は減量を検討したり、就寝前の食べ過ぎやアルコール摂取を避けたりするなど、生活習慣の見直しも大切です。

気分の落ち込みが続くとき(心の不調サイン)

睡眠の乱れが続く背景に、強いストレスや気分の落ち込みなどが関係していることもあります。また、うつ病では早朝に目が覚める、熟睡感がないなどの睡眠の乱れが見られることがあります。

心の不調は本人が気づきにくいこともあります。早めの対応が大切です。
「うつ」とは?特徴的な症状に気づき治療につなげるポイント

次のような状態が続く場合は、自己流でがんばり過ぎず、医療機関へ相談することも大切です。

  • 強い眠気が続き、日常生活に支障がある
  • いびきが激しい、呼吸が止まっていると言われた
  • 中途覚醒が増え、睡眠不足が続く
  • 気分の落ち込みや不安が強い状態が続く

睡眠の質を改善することは、睡眠のための良い習慣を身につけることが大切です。適度な運動を心がけたり、眠る環境を整えたりして、毎日を元気に過ごすために質の良い睡眠をとるように心がけましょう。

参照:参考(出典)
・厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」
・厚生労働省(e-健康づくりネット)「睡眠(健康づくりの情報)」
・公益財団法人 長寿科学振興財団「健康長寿ネット(睡眠・加齢に関する解説)」


筆者:松尾まみ
松尾まみ学生時代より情報誌や雑誌で旅ライターを始め、国内・海外の取材歴8年。結婚と出産で休業。その後、オーガニック化粧品・食品の会報誌の編集を経てWEBに転身。介護、不動産、健康などの記事の執筆と高齢者向けサイト運営を16年。その間、自身も親の介護を経験しながら現在に至る。

 

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