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足指の「しもやけ(凍瘡)」原因と症状|実は別の病気が隠れているリスクも

しもやけ(凍瘡)1

寒い季節になると、足の指が赤色や暗紫色に変色して「しもやけ」だと自己判断する高齢者は少なくありません。

足の指が変色する症状には血行障害や別の病気が隠れている可能性があり、見極めが必要です。

この記事では、足指のしもやけの原因と症状、実際にあった体験談を交え、しもやけとよく似た症状を示す病気をお伝えします。

 

足指のしもやけとは?

しもやけとは、凍瘡(とうそう)と呼ばれる皮膚の病気です。足指のしもやけの原因と主な症状を解説します。

しもやけの原因

しもやけは、血行の悪くなりやすい手足の指先や耳など体の末端部分が、冷たい外気にさらされて起こります。とはいえ、同じように冷気にさらされてもしもやけにならない方もいます。

しもやけは小児や女性に多くみられ、遺伝が関与することが多いとされていますが、明確な発症メカニズムは分かっていません。
 

しもやけの症状

しもやけには2つのタイプがあります。
樽柿型(T型)
多型滲出性紅斑型(M型)

樽柿型は、患部全体が熟した柿のように腫れて赤紫色になります。多型滲出性紅斑型は、複数の場所が赤く盛り上がって腫れるのが特徴です。

どちらのタイプも、かゆみ・痛がゆさが主な症状です。水ぶくれができたり、悪化すると潰瘍になったりすることもあります。
 

しもやけの治療と予防

しもやけの治療には、血流改善作用のあるビタミンEや、炎症をとる目的でステロイドの塗り薬が使われます。しもやけの予防には、手袋・マスク・耳あてなどの防寒対策や、血流改善のマッサージも効果的です。
 

その症状、本当に足指のしもやけ?実際にあった経験談

ここでは、実際に整形外科外来を受診された患者さんのケースをご紹介します。
 

しもやけ「和室でつまづいて小指が痛い」と受診された70代の女性。見ると、つまずいてぶつけたという右足の小指が暗紫色になっています。小指だけでなく、右足の指は5本ともまだらに変色し、ひどいところは黒色化していました。

「この季節になるとしもやけになるのよね…」。ご本人はそうおっしゃいましたが、健康な方であれば足の甲に足背動脈が触れます。しかし、この患者さんは足背動脈の拍動が触れず、足の血管が狭くなる狭窄(きょうさく)や閉塞が考えられました。

このままでは足先の血流がなくなり、組織が腐ってしまいます。検査や治療の必要性を説明し、近隣の医療機関あてに紹介状を準備し、受診してもらいました。

 
ほかにも、病棟で患者さんのケアに関わっていると、足の色が変色している方をよく見かけます。「しもやけになっちゃって」「足が冷えやすいのよね」「内科はお薬もらうのに受診してるけど、足までは診てもらってないし見せる機会がない」と話されていました。

 

しもやけとよく似た症状を示す5つの病気

先ほどお伝えした患者さんのケースのように、しもやけだと思っていても、実は血行障害や別の病気の初期症状である可能性があるため注意が必要です。そこで、しもやけとよく似た症状を示す次の5つの病気をご紹介します。
 

糖尿病

糖尿病で高血糖の状態が続くと、足のしびれや感覚が鈍くなる神経障害や、足への血流障害を起こしやすくなります。

足の感覚が鈍くなるので小さな傷をつくりやすく、さらに血の流れが悪いために治りにくくなります。ひどい場合には細菌感染を起こし、皮膚やその下の組織が黒色や黄色に変化してしまう「潰瘍」や「壊疽」に進行してしまうことがあります。

参考記事
糖尿病の種類や原因、その症状は?生活習慣を見直して予防しよう!
 

閉塞性動脈硬化症

動脈硬化

閉塞性動脈硬化症は、動脈硬化が進んで足の血管が細くなったり詰まったりして血流が悪くなる病気です。高脂血症・高血圧・喫煙・糖尿病などが原因だとされています。

初期の段階では下肢のしびれ、冷感、一定の距離を歩くと痛みが出ます。さらに血流が悪くなると、安静時にも痛みが生じたり、足の指や圧迫を受けやすい部位に潰瘍を生じたりします。血流が悪いために傷は治りにくく、場合によっては足を切断しなければならないこともあります。

動脈硬化は全身の病気なので、閉塞部位によっては脳梗塞、心筋梗塞、肺梗塞など重篤な合併症を引き起こす危険があるため、適切な治療が必要です。

参考記事
LDL(悪玉)コレステロールは何が「悪」?体への影響を知って動脈硬化を予防しよう
 

下肢静脈瘤

下肢静脈瘤は、足の静脈がこぶのように膨らみ、初期は足の重だるさ・むくみ・疲れやすさ・こむら返りなどの症状があります。放置しておくとどんどん静脈瘤が大きくなり、かゆみを伴う湿疹・くるぶし周囲の色素沈着・潰瘍などの症状を引き起こします。かなり悪化して潰瘍を生じてしまうとなかなか治りにくくなります。
 

全身性エリテマトーデス(SLE)

全身性エリテマトーデスは、若い女性に多い原因不明の膠原病(こうげんびょう)ですが、50歳以降の発症も全体の30%を占めています。

高齢者では蝶形紅斑といわれる頬の皮疹・日光過敏症などの典型的な症状が出にくいため、診断に時間がかかるのが特徴とされています。

手のひらや足の裏、手足の指にしもやけに似た腫れができます。寒冷時に手指の色が白色、紫色に変色するレイノー現象も引き起こします。数分で改善することもあれば、数時間症状が続くこともあります。
 

混合性結合組織病(MCTD)

混合性結合組織病は「全身性エリテマトーデス」「強皮症」「多発性筋炎」などに見られる症状や初見が混在している膠原病の1つです。

初めに起こる症状の多くは、全身性エリテマトーデスや強皮症と同じくレイノー現象です。さらに、手の甲や指が腫れぼったくなり、皮膚が硬くなったりします。

 

高齢者の足指のしもやけは自己判断せず医師に相談しよう

この記事では、足指のしもやけの症状・原因と、よく似た症状を示す病気についてお伝えしました。足指のトラブルは見過ごしてしまうことが多いため、変色や潰瘍などの皮膚トラブルがないか、定期的に観察しておくと安心です。

皮膚トラブルがなかなか治らない、しもやけをくり返す、暖かい季節でもしもやけがあるようであれば、皮膚科だけでなく内科や膠原病外来のある病院へ行き、検査を受けてみると良いでしょう。
 

高橋マキ筆者:髙橋マキ
正看護師歴26年。都内の総合病院(循環器内科・脳外科・ICU・CCUなど)や個人病院で勤務。出産と子育て・転居をきっかけにパート勤務へシフトし、在宅Webライターとして活動中。これまでの知識や経験を活かし、情報発信中。twitterポートフォリオ
 

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