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油断は禁物!高齢者の低血圧にひそむリスクとは?(原因・予防・ 対処法)

高齢者低血圧1

低血圧といえば若い女性に多い印象ですが、実は中高年にも多くみられ、高血圧と同じようにさまざまなリスクを持っています。

今回は高齢者が注意すべき低血圧の種類や予防、対処法などについて詳しくご紹介していきます。

 

高齢者に多い低血圧とはどんなもの?

低血圧には明確に定められた診断基準が存在しませんが、WHO(世界保健機関)では、最高血圧が100mmHg以下もしくは最低血圧が60 mmHg以下の状態を「低血圧」と定義しています

低血圧になると、立ちくらみやめまい、動機、息切れ、倦怠感、頭痛、食欲不振、腹痛、朝~午前中の調子が悪いといった症状がみられることがあります。

低血圧の種類と原因

一口に低血圧といっても、以下のようにさまざまな種類があります。

本態性

低血圧の原因となる病気やケガがなく、慢性的に血圧の低い状態がつづくタイプです。親が低血圧であったり、本人がやせ型であったりと、遺伝的な体質によるものが大きいと考えられています。


症候性

ケガによる大量の出血や、循環器(心臓)・呼吸器・消化器などの疾患によって起こる低血圧です。原因がはっきりとしているため、それを治療することで回復に向かうケースが多いです。


起立性

体を動かしたり、立ち上がったりすることで急激に血圧が下がり、めまいや立ちくらみを起こすタイプです。動く前と後で、最高血圧では20mmHg以上、最低血圧では10~15mmHg以上低くなる場合、起立性低血圧といえます。普段高血圧の人であっても起こる可能性があります。


食後性

その名の通り、食後に低血圧を起こしてしまうものです。これは、食事の後に消化吸収のため胃に血液が集中し、心臓に戻りにくくなることが原因です。


薬物性

降圧剤や抗うつ剤など、服用している薬が原因となって起こる低血圧です。例えば、日常生活では問題がなく、診察室での測定のみ血圧が高く出てしまう「白衣高血圧」の人は、降圧剤によって日常での血圧が必要以上に下げられてしまい、低血圧となっていることがあります。
  

高齢者は「起立性」「食後性」に注意!

さまざまな種類の低血圧をみてきましたが、高齢者が特に注意すべきは「起立性」と「食後性」です。

起立性低血圧は、自律神経がうまく機能せずに心臓が十分な血液を送り出せなくなることで起こります。このため、自律神経の機能が低下しがちな高齢者はリスクが高いといえるでしょう。

特に入浴時は滑りやすく、座る・立ち上がるといった動作も必要になるため、転倒事故のリスクが高まります。よく様子を確認し、周りの人がサポートするようにしましょう。

また、食後性低血圧も高齢者に多いのが特徴。おおよそ3人に1人が該当するともいわれており、高い頻度で発生しています。血液の流れを安定させるためにも、食後1時間程度はゆっくりと過ごすことが大切です。
 

低血圧を予防するには生活習慣の見直しが大切

原因が明確でなく体質・遺伝などの本態性低血圧の場合、日々の生活習慣の見直しがとても大切です。

具体的には、早寝早起きにより睡眠時間を十分にとること、栄養バランスの整った食事を規則正しくとること、適度に運動することなどが挙げられます。

これらを心掛けることで、血液の循環がスムーズになっていくでしょう。

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食事はゆっくり時間をかけて

早食いをすると、血液が一気に胃腸に集まり食後低血圧が起こりやすくなります。ゆっくりと時間をかけ、よく噛み、楽しんで食べるようにしましょう。

また、消化・吸収がすぐに始まる炭水化物を控えめにすること、血管を収縮させる効果のあるカフェイン(コーヒーや緑茶)を摂取することも、食後低血圧の予防に良いとされています。

こまめに水分補給をする

脱水状態になると循環する血液量が減り、低血圧の原因に。こまめに水分をとるように意識し、適切な血圧を維持していきましょう。

動作はあわてず落ち着いて

体を急激に動かすことは起立性低血圧の原因となります。横になった状態から起き上がるときや座った状態から立ち上がる際には、あわてずにゆっくりと動くよう意識し、血圧が大きく変動しないように気を付けていきましょう。
 

低血圧かな?と思ったら(対処法)

もしご自身が低血圧かもしれないと感じたら、定期的に血圧測定して数値を記録しておきましょう。

もしも最高血圧がいつも100mmHg以下の場合は、低血圧が原因で何らかの症状が起こっている可能性も考えられます。

病院で検査を受け、自分の低血圧のタイプを知っておくことが大切です。

低血圧は無症状・無自覚なこともありますが、失神や重篤なショック症状を起こしている場合には生命の危険につながるため、迅速な対応がとても重要です。

息苦しさや顔面蒼白、無欲状態、冷や汗などの症状がみられるときには、あおむけにして体をフラットな体勢にし、血液循環を促すと良いでしょう(薬物や外傷による出血が原因でない場合)。

そして、安易に自己判断をせず、早急に医師につなぐようにしましょう。

低血圧は軽く受け止めがちですが、場合によっては思わぬ事故や重篤化につながる可能性があり、油断は禁物です。

高齢者が低血圧を起こしやすいタイミングや予防法、対処法を今一度確認し、リスクに備えておきましょう。

ライター熊戸まこ筆者:熊戸まこ(くまど・まこ)
学習院大学法学部政治学科卒業。IT企業に3年間勤め、退職後はライターとして高齢者の介護や福祉、健康分野の記事を執筆しています。福祉分野の専門性を高めるため、現在は社会福祉士の国家試験を取得しています。 

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