寒さが一段と厳しくなってきましたが、皆さん、寒さ対策は万全ですか?多くの方が暖かい素材のインナーを服の中に着こんで、防寒対策をしていることと思います。
この暖かい機能性インナーにも種類があり、水分を吸収して発熱するもの、太陽光で発熱するもの、遠赤外線で保温するものなど、それぞれの機能に違いがあることをご存じでしょうか。
就寝時や活動時のインナーを使い分け、就寝時に厚着をする場合は体温の調節が可能なインナーを着用することが大切です。深い眠りにつくためのインナー選びのポイントもご紹介するので参考にしてください。
寒さ対策に関する調査
皆さんはどのような寒さ対策をしているのか、参考まで「寒さ対策に関する調査」内容をご紹介します。
(※ネオマーケティングが全国の20歳~69歳の1000人に実地)
冬場に行なっている寒さ対策は?
最も多い回答は「上着を着る」、次いで「暖房をつける」「暖かい肌着を着る」と続きます。
性別で見ると、全ての項目で男性よりも女性が多く回答しています。男性よりも女性は寒さを感じやすいのか、対策をしっかり行なっているようです。
冬場の体温管理に関する悩みは?
最も多い回答は「室内と室外の寒暖差に応じての調整が大変」、「上着を脱いだときに荷物になる」、「着ぶくれする」という回答に続きます。
性別で見ると、女性は「寒暖差に応じての調整」が特に多く、約半数が回答しています。
確かに、厚着をしすぎて、電車の中や暖房の効いた飲食店で「汗が出でるほど暑かった」、といった経験がありませんか?暑いからといって上に着ているセーターを外で脱ぐわけにもいきませんよね。
冬場に着る衣類に求める機能は?
「値段が手ごろ」よりも「保温性が多く、保温性を重視していることがわかりました。ムレが感じやすい人も多いのか、「通気性」と高くなっています。
冬場に身に着ける防寒用インナー(機能性素材を含む)は?
冬場の防寒用インナーについての回答は「長袖の肌着」を着用している方が最も多く、次いで「靴下」、「レギンス・スパッツ・タイツ」と続きます。特に女性の6割以上が着用していることがわかりました。
また、「冬場に防寒用インナーは使用しない」と回答した方は13.4%。約9割の方が機能性素材を含む防寒用インナーを着用していることがわかります。
就寝時の寒さ対策について
最も多い回答は「布団を増やす」、次いで「厚着をする」、「靴下を履く」と続きます。
体温は日中活動している間は高く、夜には下がり眠くなります。日中と夜の体温落差が大きいほど眠気が強くなり、深く熟眠できるといいます。
そのため、眠りにつく前に少し体温を上げておくと、眠りにつくタイミングで脳が体温を下げる指令を出すため、スムーズで深い眠りが得られやすくなります。
就寝時や活動時はインナーを使い分ける
このアンケート調査の結果について、大阪府立大学名誉教授・清水教永博士は以下のようにコメントしています。
衣服には「保温性」を求める一方、「通気性」も多くの方が回答しており、ムレを感じている方も多いようです。就寝時も「布団を増やす」、「厚着をする」、「靴下を履く」などは、体温の調整ができずムレてしまい、熟眠しづらいと言われています。
就寝時に厚着をする場合は、体温の調節が可能なインナーを着用することが大切。熟睡のポイントとして「就寝時や活動時のインナーを使い分けること」を提案しています。
近年は「吸湿発熱素材」「蓄熱性保温素材」「遠赤外線保温素材」など、さまざまな繊維・素材のインナーが発売されていますが、中には睡眠時は効果を得にくいものもあります。
吸湿発熱素材 | 身体から発せられる水分を吸収して発熱する。運動や睡眠などの発汗量が多い場面で、本来は温度を下げたい状態でも発熱するデメリットも。 |
蓄熱性保温素材 | 太陽光などの光で発熱し日中は温かく過ごすことができるが、就寝時などには効果を得ることが難しい |
遠赤外線保温素材 | 体温域の遠赤外線の輻射によって“身体”そのものを温める機能をもつ。“体温をまとう”という保温のメカニズムによって連続装用に適している |
冬に使用する機能性インナーでも、素材によって活動時に向くもの、就寝時に向くものがあることが分かりました。
人は眠りが深い状態になると放熱が活発になります。そのため発汗を伴い体温が低下します。ということは、睡眠時に吸湿発熱素材のインナーを着ていると、繊維が発熱し体温が上がってしまうため、睡眠を浅くしてしまうことに。
吸湿発熱素材や蓄熱性保温素材は活動時に適しており、遠赤外線保温素材は就寝時や活動時にも適しているといえるでしょう。
それぞれの用途によってインナーを使い分けて、快適で暖かい冬を過ごしたいものですね。
(グッドライフシニア編集部 松尾)
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