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親の家をどうする?実家じまいの進め方|後悔しないための手順・費用・注意点

実家じまいの進め方1

親が亡くなったあと、誰も住まなくなった実家。「思い出があって手をつけられない」「相続したけどどうすればいいかわからない」そんな悩みを抱える人が増えています。

けれども、実家をそのまま放置しておくと、空き家による防犯・税金・老朽化などの問題が発生することも。

この記事では、実家じまいを無理なく進めるための手順・費用・注意点をわかりやすく解説します。

 

実家を空き家のまま放置するリスクとは?

「実家じまい」とは、親が住んでいた家を整理し、売却・賃貸・解体などで適切に処分することを指します。

しかし、どこから手をつけるべきか分からずに悩み、結果的に放置してしまうケースも少なくありません。

さらに、近年は少子高齢化が進む中で、親の家を引き継がずに手放すケースが増えています。 その結果、住む人のいない実家が「空き家」となり、社会問題の一因となっています。

実家を空き家のまま放置した場合、主なリスクは以下のようなリスクが考えられます。

  • 固定資産税の負担が増える
  • 老朽化による倒壊リスク
  • 防犯や治安の問題

空き家を放置すると状況によっては「特定空き家」に指定され、固定資産税が最大で6倍になることも。

空き家問題についての詳しい記事はこちらをご覧ください。
「空き家」増加の背後にある相続問題、放置により起こる問題や有効な対策は?

このような問題を防ぐためには、実家を空き家のまま放置せず、計画的に整理や活用を進めることが求められます。
 

実家じまいの進め方

実家じまいを進めるうえで、大切な3つのステップは以下の通り。

①現状を把握する

  • 実家の所有者を確認
  • 固定資産税の負担をチェック
  • 住宅ローンの有無を確認

②家族と相談する

  • 管理者を決める
  • 売却・賃貸・解体の方向性を話し合う

相続人が複数いる場合は話し合いをしっかり行いましょう。

③遺品整理を進める

  • 「残すもの・処分するもの」を分類
  • 買取・寄付・廃棄などの方法を検討

遺品整理業者を利用する場合は、信頼できる業者を選びましょう。

◆おすすめ記事
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実家の処分方法の比較と費用の目安


家の模型とノート、電卓

売却・賃貸・解体、それぞれのメリット・デメリットを表で比較してみましょう。

方法 メリット デメリット
売却 まとまった資金を得られる 売れるまで時間がかかる場合がある
賃貸 継続的な収入が得られる 管理が必要、借り手が見つかりにくい
解体・更地化 固定資産税を抑えられる 解体費用がかかる

 

主な費用の目安

  • 不動産売却時の手数料(売却価格の3%+6万円)
  • 解体費用(100万~300万円)
  • 遺品整理費用(5万~50万円)

実家を売却する際にかかる費用

実家を売るときには、不動産会社への手数料や税金が発生します。主な費用は以下の通りです。
 

費用項目 概要 目安金額
仲介手数料 不動産会社に支払う手数料(売却価格×3%+6万円+税) 例:売却価格1,500万円なら約57万円
測量費用 境界線が不明確な場合、測量が必要 30万~80万円
解体費用 古い家を解体して更地にする場合 100万~300万円
登記関連費用 売主名義を変更するための手続き費用 1万~3万円
譲渡所得税 売却益が出た場合、税金が発生 売却益の20.315%(所有期間による)
引越し費用 親の新居への引越し費用 10万~50万円

 

実家を高く売るためのポイント

  • 複数の不動産会社に査定を依頼し、価格を比較する
    1社だけに任せると相場を見誤る可能性も。最低でも2〜3社の査定を比較して、適正価格を把握しましょう。
  • 売却実績の多い地域密着の業者を選ぶ
    その地域の売買動向に詳しい会社を選ぶと、より早く・高く売れる可能性が高まります。
  • リフォームせず「現状渡し」で売る方がコストを抑えられる
    買主が自分好みにリフォームするケースも多く、不要な出費を避けられます。
  • 荷物整理やハウスクリーニングで印象アップ
    室内の清潔感を整えるだけでも印象がよくなり、査定額アップにつながります。

 

まとめ

実家じまいをするさいは、家族と充分に話し合い、売却・賃貸・解体の選択肢を検討し、計画的に進めることが大切です。 

空き家を放置すると、管理の負担や税金の問題が発生し、近隣にも迷惑をかけることになってしまいます。早めに行動し、安心して新たな生活を迎えましょう。

実家を手放した後の住まいとしては、「シニア向け賃貸住宅」や「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」といった選択肢もあります。これらの住まいは、自立した生活を維持しながら、見守りやサポートを受けられる安心感があり、実家の維持よりも負担を減らして快適に暮らせる環境が整っています。

ライフスタイルや健康状態に合わせて、安心・安全な新しい暮らし方を検討してみてはいかがでしょうか。

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(グッドライフシニア編集部)


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