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老後は「持家」か「賃貸」か?それぞれを比較して考える

持家か賃貸か

老後の住まいは「持家」にするべきか、「賃貸」にするべきか、悩んだ経験はありませんか?

現在、持家に住んでいる方も、ご自身が亡くなった後に子供への相続で揉めることのないように、老後は持家を売却して、賃貸で好きな場所のマンションやアパートに住むほうが望ましいと考えている方もいるでしょう。

しかし、住み慣れた家を売るには大きな決断が必要であり、売却手続きや引っ越しの負担も考えると、メリットばかりとはいえません。また、持家と賃貸どちらが向いているかは、その人の考え方や生活環境、建物の状態などによって異なるため、それぞれの特徴をよく理解して判断することが大切です。

そこで本記事では持家と賃貸のそれぞれの特徴を比較しながら、老後の住まいとしてどちらが適切なのか考えていきます。

 

1.高齢者がいる世帯は持家率が高い傾向にある

本題に入る前に、現在の日本におけり高齢者(65歳以上)の住まいの状況を確認してみましょう。

参考になる調査として、総務省が2018年に行った家計調査年報があります。上記の調査結果によると、高齢者(65歳以上)のいる世帯では、持家が82.1%、借家が 17.8%と非常に持家率が高い結果が出ています。

また、主世帯総数に占める持ち家の割合が61.2%であることから、高齢者のいる世帯のほうが20.9%も比率が高くなっていることも明らかになっています。

昔と比べて最近では持家にこだわらず、賃貸で身軽に暮らす人が増えている印象がありますが、高齢者のいる世帯においては、依然として持家で暮らす人が多いのが実態ということでしょう。

 

2.持家と賃貸を比較しよう

では、持家と賃貸でどのような違いがあるのか、それぞれのメリット・デメリットを比較しながら考えていきましょう。

持家のメリット・デメリット

持家の主なメリットとデメリットを以下にまとめます。

【メリット】
・家賃などの住居コストがかからない
・自由にリフォームや改装ができる
・賃貸と比較して面積が広めである
・自分の資産として保有できる
・古くからの近所づきあい

【デメリット】
・相続対策を考える必要がある
・固定資産税などの資産に関わる税金が発生する
・建物の管理や修繕費がかかる
・簡単に買い替えができない

持家の場合、月々の家賃負担がかからず、自分自身の資産として保有できる点が大きなメリットといえるでしょう。

しかし、持家でも固定資産税、都市計画税といった税金や、修繕費などの保有コストはかかるうえ、住宅ローンを完済していない場合は毎月の支払いも発生します。面積が広めであることはメリットではありますが、老後の住まいとして考えた場合、住宅が広いと掃除や庭の手入れなどの手間がかかるうえ、階段の上り下りといった室内での移動が負担になる可能性があります。

また、自分が亡くなった後は誰に相続して、どのような運用をしていくのかといった相続対策を考える必要が出てきます。

賃貸のメリット・デメリット

賃貸の主なメリットとデメリットを以下にまとめます。

【メリット】
・相続対策を考える必要がない
・簡単に住み替えができる
・固定資産税などの資産に関わる税金がかからない
・建物の管理や修繕費がかからない

【デメリット】
・毎月の家賃の支払いが発生する
・敷金や礼金、更新手数料などのコストがかかる
・自由にリフォームや改装ができない
・面積が狭い物件が多い

賃貸のメリットとして、掃除や設備機器のメンテナンスなど、管理の手間がかからない点があげられますが、これは高齢者にとって特に大きな利点といえます。また、築年数が新しいマンションの場合、室内がバリアフリー仕様になっており、老後の住まいに適した造りになっている物件も多い傾向があります。
防犯性能も優れているため、老後の生活に向いているといえるでしょう。

一方、月々の家賃がかかるため、すでに住宅ローンを完済している持家と比較すれば、費用面での負担が大きくなるうえ、室内の面積も小さくなります。しかし、面積に関しては老後の生活の場合、スペースを使い切れない可能性があるため、デメリットとならないこともあるでしょう。

 

3.老後の住まいで持家と賃貸を選ぶポイント

老後は「持家」か「賃貸」か?

前述したように、持家と賃貸にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、どちらが適切な住まいであるかは人によって異なります。また、建物の状態や立地なども重要な要素となるでしょう。

老後も持家に住み続けることが向いている人の特徴として、住宅ローンが完済しており、立地条件が良く、家としての資産価値が高いケースがあげられます。また、自分の子供など、亡くなった後、誰が相続するかが明確に決まっていることも重要です。

一方、賃貸への住み替えが向いている人の特徴として、現在の持家の築年数が古く、資産価値が低い住宅を所有している場合が考えられます。さらに相続する人がいない場合においては、ご自身が亡くなった後、空き家になることを防ぐために、売却して賃貸へ引っ越す方法がおすすめです。
なお、賃貸物件への住み替えを検討する場合は、高齢者向けの物件を探すことをおすすめします。

通常の賃貸物件の場合、バリアフリー対策がされていない住宅も多いほか、年齢が原因で入居審査に落ちる可能性があり、選べる物件が限られてしまうためです。

イチイグループでは「高齢者向け賃貸住宅」を数多く提供しています。介護を必要としない高齢者が、安心して生活できるよう配慮されたバリアフリー対応の住宅になっているほか、さまざまな生活支援サービスが整っています。また、60歳以上の介護を必要としない元気な方を入居条件としているので、入居手続きは比較的スムーズです。

老後、賃貸住宅に住み替えることを検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

4.まとめ

自分の住まいは持家と賃貸のどちらが適切なのか。誰もが人生で一度は悩む問題です。特に老後の暮らし方は人によって大きな違いがあり、正解はその人の生活環境などによって異なります。

しかし、老後を迎える間近になってから、どこに住むべきか考えようとしても、すぐに答えは見つからないでしょう。そのため、できるだけ早めにご自身にとって最適な老後の住まいは何か?家族を始めとした周囲の人とも話し合いながら考えておくことをおすすめします。

伊野文明筆者:伊野文明
宅地建物取引士・FP2級の知識を活かし、不動産専門ライターとして活動。ビル管理会社で長期の勤務経験があるため、建物の設備・清掃に関する知識も豊富。元作家志望であり、落ち着いたトーンの文章に定評がある。
 

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2022年3月10日

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