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【遺産相続】相続人を決めるさい2割近くにトラブルが発生、その内容は?

遺産相続トラブル

遺産相続のトラブルについてのアンケート調査

資産の多い、少ないにかかわらず、相続人が複数いれば相続争いに発展する可能性があります。

親族間で相続問題のトラブルが発生しないためにも、「誰に何を、どういった配分で相続するのか」など、生前から決めておくほうがよいでしょう。

日本トレンドリサーチが日本クレアス税理士法人と共同で、全国の男女3258人の方に行った「遺産相続のトラブル」に関するアンケート結果の内容が興味深いのでご紹介します。

■19.9%が、遺産相続人を決める際にトラブルを経験

「遺産の相続人を決めなければならないような状況になったことはあるか」の質問に対して、25.5%の方が「ある」と回答。

遺産相続のトラブル

「ある」と回答した方への、「相続人を決める際にトラブルが起きてしまったことがあるか」の質問には、19.9%、約2割の人が相続人を決める際にトラブルが起きてしまったと回答。

どのようなトラブルが起きてしまったかについての質問の回答は以下の通り。

 
相続人を決める際に起きてしまったトラブル
・相続人が多くて、所在を調べるのが大変だった。(60代・男性)
・遺言書に同意しない人がいた。(70代・男性)
・父がバツイチだった為、前妻や前妻の子供も相続の対象になりもめた(30代・男性)
・自分以外の相続人が何も協力せず、一人で対応することになった。(60代・男性)
・父が亡くなった時に、相続権がない叔母が「遺産をよこせ」と裁判を起こしてきた(50代・女性)
・相続人に当たる人の居所が分からなかった。(60代・男性)
・兄が祖父の遺した不動産を、祖母と養子縁組して独り占めしたことで、直接の父や叔父を巻き込み大変な事になり、以来親戚、兄弟妹の行き来が無くなった。(70代・女性)
・父親に隠し子がいて戸籍上認知していた。(50代・男性)
・遺言書が曖昧だったので相続に関するトラブルがありました(50代・男性)
・介護も何もしてなかった姉二人が、金よこせと言ってきた(60代・男性)
・土地を誰の名義にするか、実家の家をどうするかなどトラブルが起きた(40代・女性)
・続柄でいけばこの人なんだけど、親族に迷惑をかけたような人には権利を与えたくないといったトラブル。(20代・女性)
・兄弟げんかをしその後も修復できていません。(60代・男性)

 
まず多くあったのは、「誰が何を相続するのか」といったトラブルです。

バツイチだった場合、前妻や前妻の子供も相続の対象になっていたり、実は隠し子がいたりというパターンや、遺言書があってもそれに同意しない場合や、遺言者が曖昧だったことによるトラブルなどもあるようです。

その他のトラブルとしては、相続人にあたる人の所在地が分からないや、自分以外の相続人が誰も協力してくれず一人で対応したという方もいました。

■27.4%が、相続額を決める際にトラブルを経験
続いて、「遺産の相続額を決めなければならないような状況になったことはあるか」の質問に対して、17.9%が「ある」と回答。

遺産相続のトラブル

「ある」と回答した方々に、「相続額を決める際にトラブルが起きてしまったことがあるか」の質問には、27.4%の人が、相続額を決める際にトラブルになってしまったと回答。

どのようなトラブルが起きてしまったかについての質問には、以下の通り。

 
相続額を決める際に起きてしまったトラブル
・自分が土地を相続することになり、査定額の半額を弟に渡すことになったが、土地の利権分(土地をもっていた方が得だと)も金をよこせとなった(40代・男性)
・他の相続人は相続関係の作業を全く協力しなかったのに、遺産分割内容は法定相続分を要求してきたので、一人で対応したことに伴う必要発生費用や交通費・労賃の請求を求めたところ、認めて貰えなかったのでトラブルに陥った。(60代・男性)
・遺言書が正式に書かれてなかったので金額についてもめた(70代・男性)
・男兄弟4人による過去の経緯もあるので揉めたことがあり、配分をどうするか意見の相違があった(70代・男性)
・遺産相続で、土地、建物を処分して均等割してほしいとの話が上がりました。しかし、不動産はすぐに売れるわけでもなく、時間がかかりました。(60代・男性)
・祖父の遺産相続で、兄弟間で遺産を分けるのに私は何年間世話をしたから一番多くもらえるはず。とか、あなたには遺産は残さないと言っていた。と対した金額でもないのに骨肉の争いでした。(20代・男性)
・不動産価値がはっきりと定まらなかった。(40代・男性)
・祖母の介護を長男の嫁(私の母)一家が担ったが、祖母の死後、三男に財産配分を任せたら、三男の取り分を一番多くした。気前の良い人だと思っていたら、意外にも欲張りだった。(50代・女性)
・相続人の一人が過大な要求(法律的にみて)をして相続人一同が興ざめた。(70代・男性)
・遺言書内容を不満とした相続人がおり裁判所調停と成ってしまった。(70代・男性)
・親の面倒も見ない長男がすべての遺産を相続しようとした。(60代・男性)
・相続金額をいくらに決めるのか、本家対被相続人で話し合ったが折り合いがつかず間に入って頂いた方の提案にも同意できなかった。最終てきには、ハンコを押印して解決したが本家との行き来はなくなった。(70代・男性)
・価値があるかわからないものをどうするか。(40代・女性)

 
介護などをしていたかどうかで兄弟間で配分について揉めてしまったという方が多くいました。

また、不動産価値がはっきり定まらなかったり、不動産を売る場合でもすぐには売れなかったりと、時間がかかりすぎてしまったというトラブルもありました。
 

今回は「相続人を決める際に起きてしまったトラブル」と、「相続額を決める際に起きてしまったトラブル」についての調査結果の紹介ですが、多かったのは、思わぬ人が相続の対象になっていたり、遺言者が曖昧だったりすることによる「誰が何を相続するのか」というトラブルです。

介護をしていた、していないの兄弟間での配分についてのトラブルや、不動産価値がはっきりと定まらなかったなどのトラブルもあるようです。

遺産を残す人は、遺言状を作る、もしくは弁護士に相談するなどして、対策をしておくことをおすすめします。

引用元「日本トレンドリサーチと日本クレアス税理士法人による調査」
・「日本トレンドリサーチ」の該当記事(https://trend-research.jp/10948/)
・「日本クレアス税理士法人」(https://creas-souzoku.com/)

 

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(グッドライフシニア編集部)


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