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夏バテ防止に効く夏野菜5選!栄養素やおすすめの食べ方を管理栄養士が教えます

夏野菜


暑い中、元気に育った夏野菜は、どれも栄養豊富なものばかりです。

中でもトマト、ゴーヤ、パプリカ、オクラ、かぼちゃは、夏バテ予防や健康づくりにうれしい働きをしてくれる栄養素や成分を含んでいます。どのような効能が期待できるのか、またおすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。
 

暑い季節に食べたい!夏野菜おすすめ5選

夏野菜の中でも、栄養豊富なトマト、ゴーヤ、パプリカ、オクラ、かぼちゃについて、優れた働きを紹介します。
 

トマト

トマト


「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるように、トマトは栄養豊富な野菜です。注目したいのは、トマトに含まれるGABAやリコピンです。

GABAは、抗ストレス作用や血圧低下が期待されている成分です。GABAはリラックスに関わる副交感神経を優位にして、リラックス作用をもたらしてくれます。また、興奮に関わる交感神経の働きを抑えることで、血管を弛緩させて血圧を低下させると考えられています。

またリコピンは強力な抗酸化作用を持ち、しなやかな血管を作ったり、肌の老化を防いだりするのに役立ってくれます。

リコピンは油と一緒に摂ることで吸収がよくなるため、和え物やサラダに油を少し使ったり、脂質を含む肉や魚などの食材と組み合わせたりするとよいでしょう。

 

ゴーヤ

ゴーヤ

ゴーヤはビタミンCやカリウムなどのさまざまな栄養素を含みますが、中でも「モモルデシン」という特徴的な成分があります。

モモルデシンはゴーヤの苦み成分であり、食欲増進が期待できる成分です。暑さで食欲が低下すると夏バテにつながりかねないため、夏バテ予防にぴったりの野菜といえるでしょう。

モモルデシンは水溶性の成分であり、ゴーヤが苦すぎる際は、水にさらしたり茹でたりすると苦みが和らぎます。ただし、ほかの水溶性のビタミンCやカリウムも流れ出てしまうため、行う際はサッとするようにしましょう。
 

パプリカ

パプリカ

夏に旬を迎えるパプリカは「ビタミンエース」と呼ばれるビタミンA・C・Eが豊富です。

抗酸化作用による免疫機能の維持や、粘膜を強くしてくれることから、夏を元気に過ごすために役立ってくれます。

中でもビタミンA・Eは脂溶性ビタミンであるため、油と一緒に摂るのがおすすめです。炒め物や和え物、サラダなどに使ってみましょう。
 

オクラ

オクラ

オクラのねばねばは、主に水溶性食物繊維であるペクチンによるものです。ペクチンは食後の血糖値の上昇を穏やかにしたり、コレステロールを低下させたりする作用が期待されています。

和え物や炒め物、麺料理のトッピングに取り入れてみましょう。
 

かぼちゃ

かぼちゃ

かぼちゃは野菜の中でも、ビタミンEの含有量がずば抜けて優れています。かぼちゃ100gあたりのビタミンE含有量は3.9mgであり、18歳以上男女の1日に必要な量の半分以上の量です。

ビタミンEは「若返りのビタミン」といわれるほど、高い抗酸化作用が知られています。また血流をよくする作用も知られており、健康づくりに役立ちます。

かぼちゃは皮の部分にも栄養素が豊富に含まれるため、皮もムダなく食べるようにしましょう。

みずみずしい夏野菜は、水分の補給にもなり、熱中症予防にも役立ってくれます。栄養価の高いものを積極的に取り入れて、暑い夏を乗り切りましょう。

参考:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

 

広田千尋筆者:広田千尋
管理栄養士。保健センターや病院に勤務し、生活習慣病予防や低栄養予防など、中高年から高齢者の栄養サポートに従事する。現在はフリーランスとして独立し、食や栄養に関するコラム執筆や、身近にある材料でおいしく健康になれるレシピ作成などの活動を行っている。

 

広田千尋のお料理レシピ

 

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