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季節の変わり目に注意!その不調、寒暖差疲労かも?原因・症状・簡単対策を解説

寒暖差疲労

寒暖差が大きい季節の変わり目、「なんだか疲れが取れない」「朝から体がだるい」 そんな不調を感じることはありませんか?

実はそれ、「寒暖差疲労」 が原因かもしれません。

特に 冬の時期は、暖房の効いた温かい部屋や電車と、寒い屋外の行き来 で、私たちの体は何度も気温差にさらされます。その結果、自律神経が乱れて体に負担がかかり、疲れや冷え、頭痛などの不調 が現れるのです。

本記事では、寒暖差疲労の原因や症状、そして簡単にできる対処法 を解説します。

 

1.寒暖差疲労とは?症状や寒暖差アレルギーとの違い

寒暖差疲労とは、気温の急激な変化によって自律神経が乱れ、心身に負担がかかる状態 のことです。

通常、体は寒いときに血管を収縮させ、暑いときには血管を広げて体温を調整します。しかし、急激な寒暖差にさらされると、交感神経が過剰に働き、副交感神経への切り替えがうまくいかなくなる ため、血流が悪化し、疲労や冷えが生じやすくなります。

特に、気温差が5〜7℃以上になると、自律神経のバランスが乱れやすい ため、冬場の暖房が効いた室内と寒い屋外の行き来、または季節の変わり目(秋から冬・冬から春)などの環境では注意が必要です。

寒暖差疲労が出やすい時期

寒暖差疲労は、気温差が大きい季節の変わり目(秋→冬・冬→春など) に特に発生しやすくなります。11月~12月、2月~4月は特に注意! 服装や室温調整を意識し、対策を心がけましょう。

寒暖差アレルギーとの違い

「寒暖差疲労」とよく似た言葉に「寒暖差アレルギー」がありますが、これは全く異なるものです。

寒暖差疲労は、自律神経の乱れによる疲れや倦怠感が中心 ですが、
寒暖差アレルギーは、気温差によって起こる鼻炎症状(くしゃみ・鼻水・鼻詰まり)が特徴 です。

もし 鼻炎の症状が主に出る場合は、寒暖差疲労ではなく寒暖差アレルギーの可能性が高い ため、別の対策が必要になります。
 

2.寒暖差疲労の主な症状|こんな不調に注意!

寒暖差疲労の症状には身体的なものから、精神的なものまで様々な症状が報告されています。

・頭痛、腰痛、肩こり
・めまい
・倦怠感
・手足の冷え
・むくみ
・顔のほてり
・食欲不振、便秘、下痢
・寝つきが悪い、眠りが浅い
・気分の落ち込みやイライラ

さらに、精神的な影響として 「集中力の低下」 や 「仕事や勉強のパフォーマンス低下」 も報告されています。

また、交感神経が過剰に働くことで、ストレスを感じやすくなり 「気分が落ち込む」「何もしたくない」「やる気が出ない」 といったメンタル面での影響も出やすくなります。

寒暖差疲労のセルフチェック|あなたはいくつ当てはまる?

熱はないから風邪じゃない。でも上記のような症状があって体がだるい・・・。そんなときは簡単なセルフチェックでだるさの原因を振り返ってみましょう。

5つ以上チェックがついたら、そのだるさは寒暖差疲労のせいかもしれません!

朝起きるのがつらくなった
以前よりも疲れやすいと感じる
夜になるとだるさや倦怠感が強くなる
冷え性である
身体がむくみやすい
肩こりがある
季節の変わり目に体調を崩しやすい
温度が一定の環境にいる時間が長い
体や顔がほてりやすい

 

3.寒暖差疲労の対処法

寒暖差疲労が起きたとき、大切なのは乱れた自律神経を正常に戻すこと。

例えば首元や肩甲骨をカイロなどで温めれば血行が改善します。ストレッチも行えば、筋肉の緊張がゆるみ、副交感神経の働きも良くなり、自律神経のバランスが整いやすくなります。

また、1日15~30分程度の運動習慣を身に着けるのも大切です。筋肉量が増えると自律神経の乱れを防げます。

そのほかにも入浴や、7時間程度の睡眠、身体を冷やす食べ物・飲み物を避けるのも寒暖差疲労対策には効果的です。

~寒暖差疲労の対策法~
・首元や肩甲骨を温める
・1日15~30分程度の運動習慣
・38~40℃程度の暑すぎないお湯で15分程度入浴する
・7時間程度の睡眠をとる
・身体を冷やす食べ物・飲み物はなるべく避ける

服装の工夫も!
・外出時は 重ね着 を意識し、温度調整しやすい服装を選ぶ(薄手のカーディガンやストールなど)
・首・手首・足首を温める と、血流がよくなり寒暖差疲労を予防できる
・室内では暖房の設定温度を 20~22℃ にして、外との温度差をなるべく小さくする
 
寒暖差疲労は軽い倦怠感ならセルフケアで改善できますが、強いめまい・動悸・頭痛・冷えが続く場合は病院を受診 しましょう。内科や心療内科が適切ですが、症状が重い場合は早めの相談が大切です。
 

まとめ

寒暖差疲労は、気温差が大きい季節の変わり目や、気候の不安定な時期に現れやすい体の不調です。自律神経の乱れによって発生するものなので、日常生活で適切な対処法を行うことが予防につながります。

適度な休息や運動、心身のケアを行って、健康な日々を維持なさってくださいね。

季節の変わり目に起こる体調不良、実は寒暖差アレルギーかも?
もし くしゃみ・鼻水・鼻づまり などのアレルギー症状がある場合、寒暖差アレルギーの可能性 があります。
寒暖差疲労とは原因も対策も異なるため、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

 
寒暖差寒暖差アレルギーは、何かアレルギーの原因物質があるわけではなく、医学的には「血管運動性鼻炎」と呼ばれています。その症状や対処法、市販の点鼻薬を使うときの注意点などについて薬剤師が説明します。
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(グッドライフシニア編集部)


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