1.薬剤師の訪問サービスとは?
通院が困難な方のために、在宅で療養を行っている方が利用することができる薬剤師の訪問サービスがあるのをご存じですか?
医師の指示に基づき、処方薬を調剤し患者様の自宅までお届けするのが、サービスの大きな流れです。医師に報告を行い連携をとるため、在宅でも安心して医療サービスを受けることができます。
だれが利用できるの?
薬剤師の訪問サービスは、通院が困難な方に対して実施することになっています。その他、通院はできても、認知症の方や高齢の単身生活者など正しく服薬することが難しい方も利用することができます。
薬剤師の訪問サービスではどんなことをしてくれるの?
薬剤師の訪問サービスでは単に薬を届けるだけでなく、さまざまなサービスを提供しています。
サービス内容は?
お薬カレンダーへのセット
薬の飲み忘れ防止のために、お薬カレンダーを利用している方も多いでしょう。
このカレンダー、便利なのですが最初にセットするのが少し面倒です。また、最初のセットを間違えてしまうと、その後の飲み間違いにつながってしまいます。
このお薬カレンダーのセットを薬剤師が着実に行ってくれるので、安心して服用することができます。
※お薬カレンダー:カレンダー状になっているウォールポケットにその日に飲む薬をセットしておけるようになっているもの
残薬管理
薬の飲み忘れ、使っていない頓服薬など、気を付けていても薬の残薬が出てしまうことがあると思います。そういったときに残薬を数えてドクターに報告するのは、少し難しい作業ですよね。そういった場合も、訪問する薬剤師が確認して医師に報告を行いますので安心です。
2.薬剤師の訪問サービスにかかる費用は?
薬剤師の訪問サービスの利用にかかる費用は、介護保険の認定を受けているかで変わります。1回の利用にかかる費用は1割負担の場合以下のとおりです。
・介護保険の認定を受けていない方(健康保険を利用)→650円
同じ建物に他に在宅患者さんがいる場合などは、上記より安くなります。また、この費用のほかにお薬の代金がかかりますので、考慮しておきましょう。
4.薬剤師の訪問サービスを利用するには?
薬剤師の訪問サービスを利用したい方は、かかりつけ薬局がある場合、まずはかかりつけ薬局に相談してみましょう。
かかりつけ薬局であれば、あなたの薬のことや体調のことをよくわかっているので、スムーズにサービスを受けることができるでしょう。
日常お世話になっているかかりつけ医やケアマネージャーに相談してみるのも良いかと思います。まずは相談しやすい人に相談することから始めてみてください。
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東北大学薬学部卒業。薬剤師として大学病院前や医療モール内、地域密着型など様々な薬局に従事し、現場経験は10年。出産を経て、現在は薬や医療関連を中心に記事を執筆するライターとして活動している。
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