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認知症と間違えやすい「老人性うつ」|その症状、放っておいて大丈夫?

3.老人性うつと認知症はどう違うの?

老人性うつ3

老人性うつの症状には、認知症の症状に似ているものが複数あり、また併発しているケースもあるため、認知症と間違えられてしまうことも…。見分けるポイントをいくつかご紹介しましょう。
 

初期の症状
老人性うつ 身体の痛みなどの不調を訴える、気分が落ち込む
認知症 記憶障害が見られる、性格が変わる

 

物忘れ
老人性うつ 自覚がある
認知症 ほとんど自覚がない

 

抑うつ症状
老人性うつ 多くみられる
認知症 少ない

 

発症のきっかけ
老人性うつ 何かがきっかけとなって発症するケースが多い
認知症 きっかけがないことがほとんどで、少しずつ進行する

 
このように、老人性うつも認知症も、似たような症状が起こることがあり、また治療に用いる薬も異なるため、的確な診断によりどちらの病気であるかを見極め正しく治療をすることが大切です。
 

4.「老人性うつかも?」と思ったときにすべき周囲の対応とは?

特に問題がないにもかかわらず不調が続くようであれば、精神科、認知症外来のある病院にいき、検査を受けましょう。
体調がすぐれない、痛みがある、気持ちが落ち込むなどの症状を訴えるようになったら、まずはご本人の話をじっくりと聞いてあげることが大切です。聞き流してしまうと病状が進行してしまうこともあるので、身体の痛みなど不調がある場合はまずは内科を受診し、内科的病気がないかどうかを見極めます。
 
治療は投薬がメインとなりますが、最近は、副作用をほとんど気にせずに服用できる薬がありますので安心して治療できます。
 
また、生活面では、頑張れ!と励ますことは控え、ご本人がゆっくりと身体と気持ちを休めながら生活することができるよう、穏やかに見守るようにしましょう。
 

老人性うつを予防するために

老人性うつは、日ごろの過ごし方で予防することができます。

ストレスをためないように、好きなことを行う

 何かに夢中になると、気分が明るくなりリフレッシュすることにつながります。

多くの人と積極的に交流する

 家にばかりいると、ひとりでいる時間が増えて気分がふさぎ込んでしまいがち。
 さまざまな交流の場に顔を出すことで、イキイキとした時間を過ごせるようになります。

運動をしてバランスのよい食事をとる

 運動と栄養面のケア、この当たり前のことが健康な精神と身体をつくります。
 ちょっとした散歩でも構いません。
 日光を浴びないことがうつ病と何らかの関係があるという説もあるので、外に出るようにします。
 日光を浴びれば気分も明るくなるはずです。

 
老人性のうつは、何かをきっかけに突然発症することがあり、症状もさまざまで見逃しやすい病気です。気になることがあったら見逃さずに記録するなどし、タイミングをみて医療機関を受診することが大切ですね。
 
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(文:グッドライフシニア編集部 ライター大野 道代)
 


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