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夏の食中毒に注意!家庭でできる予防法とシニアが気をつけたいポイントとは?

食中毒

梅雨から夏にかけては、気温や湿度が高くなり、食中毒が発生しやすい季節です。

「昨日作ったカレーだから大丈夫」「冷蔵庫に入れていたから安心」――そんな日常の判断が、思わぬ食中毒につながることもあります。

食中毒は飲食店だけでなく、家庭の作り置き、生肉を使った料理、まな板やふきんの扱いなど、身近な場面でも起こります。

特にシニア世代は、下痢や嘔吐による脱水症状が重くなりやすいため注意が必要です。

この記事では、食中毒の主な原因や注意したい症状、家庭でできる予防のポイントをわかりやすく解説します。

 

1.食中毒になる原因は?

厚生労働省の統計では、2025年の食中毒患者数は全国で約2万4,700人と報告されています。

食中毒の原因には、細菌、ウイルス、寄生虫、自然毒などさまざまなものがあります。

特に梅雨から夏にかけては、気温や湿度の上昇によって細菌が増えやすくなり、家庭でも食中毒が起こりやすくなります。

「もったいないから食べる」という考え方は大切ですが、夏場は特に注意が必要です。見た目や臭いに変化がなくても、細菌が増えている場合があります。

少しでも不安を感じた食品は、無理に食べないことも大切です。

ここからは、食中毒の主な原因となる細菌やウイルスについて見ていきましょう。

夏に多い「細菌性食中毒」

夏に多い食中毒の多くは、細菌によるものです。

細菌が付着した食品を食べることで、体の中で細菌が増殖したり、毒素を出したりすることで発症します。

感染型

腸炎ビブリオ、サルモネラ菌、カンピロバクター、病原性大腸菌などが代表的です。

細菌が付着した食品を食べたあと、体内で細菌が増殖することで発症します。

腹痛や下痢、発熱などの症状が現れ、血便を伴うこともあります。食べてから発症まで時間がかかるケースが多いのも特徴です。

毒素型

黄色ブドウ球菌やボツリヌス菌などが代表的です。

食品の中で増えた細菌が毒素を作り、その毒素を摂取することで発症します。

食後数時間ほどで症状が出ることが多く、加熱しても毒素が壊れにくい場合があります。

なお、ハチミツにはボツリヌス菌が含まれることがあるため、乳児には与えないよう注意が必要です。

生体内毒素型

腸管出血性大腸菌、セレウス菌、ウェルシュ菌などがあり、体内で増殖した際に出す毒素が原因になります。

腹痛や発熱、下痢などを引き起こすことがあります。

注意したいウイルス性食中毒

ノロウイルス

冬に多い食中毒として知られていますが、非常に感染力が強く、人から人へ感染することもあります。

ウイルスに汚染された二枚貝や、人の手を介して汚染された食品を食べることで感染し、下痢、嘔吐、腹痛、発熱などの症状を引き起こします。

その他、食品を介して感染するウイルス

ノロウイルスのほかにも、水や食品を介して感染するウイルス感染症があります。

A型肝炎ウイルスは、汚染された水や食品を介して感染し、E型肝炎ウイルスは、豚・牛・鹿・いのししなどの生肉や加熱不足の肉を食べることで感染することがあります。
 

2.食中毒予防の三大原則「つけない・増やさない・やっつける」

食中毒を防ぐポイントを押さえて日頃から注意することで、健康な毎日を送ることができます。

家族皆で確認し合って、「つけない・増やさない・やっつける」を実行して食中毒やウイルス感染を予防していきましょう。
 

つけない

食品に細菌やウイルスをつけないよう、次の点を心がけましょう。

手を洗う

帰宅時、調理の開始前、ペットを触った後、おむつ交換後、食事の前などは特に、手についた細菌を石鹸を使って洗い流すようにします。

食品は密閉して保管する

冷蔵庫で食品を保管する際は、他の食品に付着している菌が移らないようラップに包んだり密閉容器に入れたりして保管します。

まな板の取り扱いに注意する

肉や魚を切ったあと、そのまま生で食べる野菜などをカットすると菌が付着する恐れがあります。

まな板の使用後は汚れを洗い流し、可能であれば台所用のアルコールや殺菌洗剤を使用したり、熱湯をかけたりして殺菌すると安心です。

包丁、スポンジやふきんも注意が必要です。特にスポンジやふきんには、細菌が繁殖していることがあります。こまめに交換・除菌し、濡れたまま放置しないようにしましょう。

生肉をつかむ箸は別にする

調理の際、生肉をつかんだ箸で調理済みの肉をつかまないようにします。

ひき肉をこねるときは素手を避ける

ハンバーグや餃子などで生のひき肉をこねる際は、使い捨て手袋やポリ袋を活用すると安心です。

生肉には食中毒の原因となる細菌が付着していることがあり、素手で触ったあとに蛇口や調理器具を触ることで、菌が広がってしまう場合があります。

調理後は手洗いを徹底し、キッチン周りも清潔に保ちましょう。
 

増やさない

細菌は温度が高いほど増殖しやすくなります。10度以下では増殖スピードがゆるやかになり、マイナス15度以下ではほとんど増殖しないとされています。

作り置きのカレーや煮物にも注意

「火を通しているから大丈夫」と思いがちなカレーや煮物も、夏場は食中毒の原因になることがあります。

特にカレーやシチューは、鍋のまま常温で長時間置いておくことで細菌が増殖しやすく、翌日に温め直しても安心とは限りません。

実際に、冷蔵保存していたカレーでも食中毒が発生した事例が報告されています。

保存する際は、大鍋のままではなく小分けにして早めに冷蔵し、食べる際は十分に再加熱しましょう。

「昨日作ったから大丈夫」と過信しないことも大切です。

冷蔵庫の詰め込みすぎにも注意

冷蔵庫に食品を詰め込みすぎると冷気がうまく循環せず、十分に冷えないことがあります。特に夏場は庫内の温度が上がりやすく、知らないうちに細菌が増殖してしまう場合も。

作り置きや買い置きが増える時期こそ、冷蔵庫の整理を心がけましょう。
 

やっつける

加熱処理することで細菌などが死滅します。魚、肉を調理する場合は、中までしっかり火を通しましょう(中心箇所が75度になるように1分加熱)。野菜も加熱調理したものなら安全です。
 

テイクアウトの注意点

気温と湿度が上がる夏に向かって、食中毒のリスクを減らすためには、売る側も買う側も注意が必要です。

テイクアウト・デリバリー料理は、早めに食べることを前提に作られているので、長時間、室内で放置したりせず、できるだけ早く食べましょう。

購入時に気をつけること
・消費期限や保存方法を確認する
・寿司や刺身などの生ものは買い物の最後に購入する
・購入後はできるだけ早く帰宅し、早めに食べる

 

3.こんな症状があったら注意が必要

食中毒にかかると、数日~2週間ほど腹痛、下痢、嘔吐、発熱などが続きます。重症化すると脱水症状や意識障害を起こすこともあります。

下痢、嘔吐を繰り返し脱水症状になると、最悪の場合、命に関わる危険性もあるので、特に高齢者、小児は注意が必要です。
 
このような症状が出てしまった場合は、自己判断で薬を服用しないようにしましょう。

安易に吐き気止めや下痢止めの薬を服用すると、腸内の菌が排出されずに毒素が増殖し続けてしまい重症化するケースがあるからです。

以下のような症状がある場合は医療機関へ

病院に行くべき症状
・激しい下痢や腹痛症状がある
・吐き気と嘔吐が続く
・便に血液が混ざっている
・発熱する
・頭痛がする
・息苦しくなる

高齢者が食中毒を起こすと重症化しやすく、命に関わることがあるため注意が必要です。
 
食中毒は、細菌やウイルスが付着した食品を食べることで起こります。飲食店だけでなく、家庭においても発生することをしっかり理解し、徹底的に対策を講じることが大切です。

「食中毒予防のポイント」を実践して、皆さま元気に夏を乗り切りましょう。
 
参考:厚生労働省「食中毒」
消費者庁「細菌・ウイルスによる食中毒」
消費者庁「テイクアウト等を利用するときのポイント~食中毒を防ぐために~」

(文:グッドライフシニア編集部 ライター大野 道代)


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